
次のような課題をお持ちの声楽家の方とレッスンしました。
- 本番になると緊張で呼吸が浅くなり息が持たない
- 声が震えて安定させられなくなりさらに焦ってしまう
- 緊張で全身が固まって、伸びのない声になる
- 「聴いてもらっている」という意識より「聴かれている」と考えてしまう
- 立っていられなくなりそうになる
歌う方は、「よかれ」と思って
- 重心を下に降ろそうとする
- 呼吸をお腹に入れようとする
方が多いです。その方法でうまく行っている場合はそれでよろしいのですが、「うまくいかない」というお悩みがある場合には、別の方法を行ったほうがよろしいかもしれません。

と申しますのも、その方法で課題がある方の多くは、「からだ」を下に押し下げたり、押しつぶしたりして、息が入ってくることを難しくしたり、腕の動きを制限したり、声帯を圧迫しがちなのです。
お友だちに後ろから捕まえてもらって、歩くのをじゃましてもらいます。普通は歩くことができません。
笑いながら「むり~」っていうお顔をされていました。


ところが呼吸に伴う全身の協調した動きを取り戻すと、動くことができます。私たちは正面にばかり注意が向いて、後ろ側を忘れがちです。聴衆も前にいますから、そうなりがちなのは分かります。

しかし、誰かに捕まえられていない場合にも、全身の呼吸に伴う動き、特に背中側を思い出すと、私たちの自由度は大きくなり、息が入りやすくなるのです。
2016年4月27日(水)に東京学芸大学の音楽専修入門セミナーで教えました。その講座のレポートです。
総論として、冒頭で行ったことについては、『2016年4月27日(水)に東京学芸大学の音楽専修入門セミナーはあがり症にも焦点を当てる』をご参照ください。
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