肩に力がはいりやすいピアノ奏者の方とアレクサンダーテクニークのレッスン
肩に力の入りやすいというお悩みをお持ちのピアノ奏者の方とアレクサンダーテクニークのレッスンをしました。
まず演奏していただきました。
演奏中に「からだ」をぐにゃっとされる傾向があったので、ピアノを演奏することにアレクサンダーテクニークのレッスンをする前に、時間をかけて全身が有機的に伸びやかにつながるように、アレクサンダーテクニークのレッスンをしました。
アレクサンダーテクニークのレッスンを2003年以来行ってきて気づいたことですが、リラックスしようとして、「よかれ」と思って、演奏中にぐにゃっとするピアノ奏者の方は実は比較的多いです。
ピアノを弾いていて、肩に力が入る
—> 力を抜いた方がよい(脱力した方がよい)
—> ぐにゃっとなる
しかし、そのようにすると、「からだ」のなかの力の通り道が塞がれて、鍵盤に作用するための力や鍵盤から戻ってくる反力が全身に分散されないので、「からだ」のなかで無用な衝突を起こすので、うまく行きません。
アレクサンダーテクニークのインヒビション(私たち自身に余裕を与えて)-ディレクション(方向を思うことで、全身を有機的につなげつつ動きを楽にする)を使って、伸びやかになる必要があります。
その後で、ピアノの演奏にアレクサンダーテクニークを生かそうとしますが、ピアノを演奏しようとすると、いつもされている状態に戻ろうとされますので、アレクサンダーテクニーク教師の私の仕事は、生徒さんがいつもの癖に戻ろうとするのを止めることです。
特に次の2つについてレッスンしました。
- ピアノの鍵盤を打鍵するときに、脇の下を押し下げない。
- 身体の真ん中近くに指が向かうときに肩甲骨を内側に寄せ過ぎない
アレクサンダーテクニークを使って、ピアノの鍵盤を打鍵するときに脇の下を押し下げない
特に脱力しようとして、あるいは腕の重さでピアノを演奏しようとして、鍵盤に指が降りて行くときに、脇の下や二の腕や肩を押し下げる方がいらっしゃいます。
そうなると、腕や指への負担を減らすしなりを使ったピアノ奏法ができなくなります。
そして、肩や腕と全身との”力の通り道”が塞がれて、肩や腕や肘に負担がかかり、音の強弱や音の質のコントロールが難しくなります。
アレクサンダーテクニークを使って、右手が鍵盤の真ん中や左側を弾くときに、あるいは左手が鍵盤の真ん中か右側を弾くときに、肩甲骨を寄せ過ぎない
手が正中矢状面(解剖学用語。身体の真ん中を縦に分割する面)に近づくとき、あるいは右手が左へ行くとき、左手が右大きく動きとき、肩甲骨を内側に寄せやすく、それも肩の強張りに繋がりますので、注意が必要です。
詳細については、アレクサンダーテクニークの原理を生かして書いた、拙著『実力が120%発揮できる!ピアノがうまくなる からだ作りワークブック』(ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス)をご参照くださいませ。
2016年4月27日(水)に東京学芸大学の音楽専修入門セミナーで教えました。その講座のレポートです。
総論として、冒頭で行ったことについては、『2016年4月27日(水)に東京学芸大学の音楽専修入門セミナーはあがり症にも焦点を当てる』をご参照ください。
アレクサンダーテクニーク教師かわかみひろひこのレッスンの勧め
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ピアノを演奏されない方のパフォーマンスUPにも、アレクサンダーテクニーク教師かわかみひろひこのレッスンはお勧めです。
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