アレクサンダーテクニーク教師養成コースで、歯磨きについてレッスンを受けた苦い思い出
アレクサンダーテクニーク教師のひろひこ@(^-^)ノです。あれはアレクサンダーテクニーク教師トレーニング中の2002年だった。
当時私はアレクサンダーテクニークの教師の訓練を終えようとしていた。
その頃アレクサンダーテクニーク教師養成コースのディレクターの先生が、歯磨きにアレクサンダーテクニークに生かすということに凝っていた。
アレクサンダーテクニーク教師養成コースの訓練生たちに歯ブラシをクラスに持って来させて、歯のブラッシングのアクティビティ-をするのだ。
私は”力が入りすぎ”とディレクターの先生に言われて、「えー!こんなに力を抜くの?」と思ったが、
しばらく実践することにした。
2週間して、歯に違和感を感じ、虫歯の治療に行く羽目になった。10年ぶり。
1ヶ月くらいたった時、めずらしくTさんという人と昼食に行った。その時、彼は言った。
「信じられるか? 今歯医者に虫歯の治療に行ってるよ。あんな磨き方じゃ、駄目だったんだ!」
それからしばらくして、ディレクターの先生も虫歯で歯の治療に通っていたことを偶然知った。
エンドゲイニング(アレクサンダーテクニーク用語)の落とし穴は2つ
アレクサンダーテクニークの本来の目的は自分自身を邪魔する癖(くせ)をやめて、自分自身
全体のコーディネーション(全身の働きのつながり)を回復することだ。
そして、それはときどき「脱力」すること、「力を抜く」ことを伴うこともある。
しかし、それは現れるかもしれない結果の1つであって、けっして目的ではない。
そうであるのに私たちは起こった結果に目を奪われて、手段をすっとばして、その結果に突進しがちだ。アレクサンダーテクニークでは、これを「エンド・ゲイニング」と呼び、「エンドゲイニング」をしないように言われる。
にも関わらず、教える人も、学ぶ人も、しばしばエンド・ゲイニングに陥りがちだ。
歯についた汚れを落とすために、力み過ぎるのはエンドゲイニングだが、歯磨きのときに力を抜きすぎるのもエンドゲイニングなのだ。落とし穴は2つ開いている。
エンド・ゲイニングに陥って活動をしたら、上記の例では力を抜くことが目的になって、歯を磨いたら、活動の目的―歯垢(しこう)を落として。虫歯を予防するという本来の目的を達成することができなくなる。
もっとを歯垢を落とすという歯磨きの目的に突進しすぎて、歯に強く歯ブラシを押し付けすぎて
歯茎(はぐき)を痛める人もいる。
上記の歯磨きのケースで行った方がよいのは、全身のコーディネーションを整えるために、自分自身に少し時間を与え、方向性を与える。そして歯ブラシを歯に当てて、磨く。
この際適切な力の大きさは、トライ・アンド・エラーで見つける必要があるが、ブラシから歯に当てる力は、頭がデリケートに上に向かっていることと背中が広がることと対応させると(これをアレクサンダーテクニーク用語でオポジションと呼ぶ)、歯磨きと全身のつながりが生まれる。
上手く行っているかどうかを知るために、歯磨きがきちんとできているのかをチェックする、赤い液体(歯垢染め出し液と言うそうです)を薬局で分けてもらってもよいだろう。
アレクサンダーテクニークの教師養成コースで学んだこと
私が教師トレーニングの最後の時期で学んだ大きなことは
- 先生の言うことを鵜呑みにしない。
- なにが活動の目的かを改めて問い直す。
- 少なくとも教師や訓練生は、自分の選択の結果の責任は自分で取る。
ということだった。
もう1つ。反面教師は、教師である。
私自身がそういうタイプのアレクサンダーテクニーク教師を目指すことはけっしてないが、ドンキホーテのようにいつも果敢に思いつきに突進していた、アレクサンダーテクニーク教師トレーニングコースの某ディレクターの先生。
彼の失敗の数々を目の当たりにしながら、私が学び得たものは大きい。
初出 2011年06月14日 http://mixi.jp/edit_bbs.pl?id=63053296&comm_id=1240902
アレクサンダーテクニーク教師かわかみひろひこにとって、有効な歯磨きの方法
実は一時期毎日30分磨いても、歯垢染め出し液のチェックでNGになって、でも妻はいつもOKが出る。そこで妻の歯磨きを観察することにした。
なんと、彼女を歯ブラシを立てて磨いていた。私も真似てみたら、そのときから歯垢染め出し液のチェックでOKが出るようになった。
時間をかけて磨いても、歯磨きがNGが出る方はお試しあれ。
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