ヨガの先生のアレクサンダーテクニークのレッスンのご感想
2016年3月の札幌でのアレクサンダーテクニークとボディマッピングのグループレッスンで、ヨガの方(ヨギーニ)とレッスンしました。
ヨガの先生とは、単純にアレクサンダーテクニークを使って両腕を真上に伸ばすというのをやりました。それだけで、からだがほぐれるとおっしゃってくださいました。
アレクサンダーテクニークの観点から見た、腕を持ち上げるときの癖
実は私たちが腕を真上に伸ばそうとするときに、よかれと思ってしてしまうのは次の2つ。
- 姿勢を正そうとして頭(顎)を後ろに大きく弾く
- 姿勢を正そうとして胸を張る
そして、気づかずにやってしまいがちなことは、次の2つ。
- 頭を胴体の方に押し下げる
- 腕に持ち上げるのにつられて、結果的に胸を張る
しかし、そのようにすると二の腕を下ろす働きをする広背筋が漏れなく緊張します。
広背筋は右図を見ていただくと分かりますが、広背筋は胴体の背中側のかなりの部分を覆っています。
筋膜は、仙骨の大部分に付着していますし、腸骨にも接しています。
そして背骨(胸椎と腰椎)の棘突起に付着し
肩甲骨の下の方にも付着し、
二の腕(上腕骨)に付着します。
そのような広背筋が緊張すると、二の腕はあがりやすくなるでしょうか?
そうです。二の腕を下ろす筋肉が緊張している状態で、腕を持ち上げようとするのは、ブレーキとアクセルを同時に踏む状態です。
腕を持ち上げる筋肉(例えば三角筋の前部)が、広背筋が緊張していないときに比べると、たくさん緊張する必要があります。
このような反対のお仕事をする筋肉が同時に緊張することを、解剖学・生理学・運動学では共収縮といいます。
つまり、この場合は二の腕や肩甲骨や鎖骨や胸骨が引っ張り合いになっている状態です。
腕を持ち上げるときに、腕が胴体にめり込むようになります。
アレクサンダーテクニーク用語では押し下げまたは癖と言います。
当然ですが、腕を胴体にめり込ませて腕を持ち上げると、筋肉が緊張しすぎて、血行も悪くなります。
アレクサンダーテクニークを使った解決方法
腕を持ち上げる前に、少し余裕が与えて(インヒビション)
- 首が自由に
- 頭が前に上に
- 背中が長く広く
- 両ひざが前にそして互いに離れていく
というアレクサンダーテクニークの基本の4つのディレクションを思ってから持ち上げると、反対のお仕事をする筋肉(拮抗筋)が緊張しないので、両腕を真上に持ち上げても、
- 軽々持ち上がりますし、
- いつもに比べると、背中側の筋肉も腕の筋肉も緊張しません。
- また血行も阻害されません。
その結果、からだがほぐれるのです。
この日の札幌でのアレクサンダーテクニークとボディマッピングのレッスンで、全体で行ったことやまとめは、下記のリンク先へ
札幌レッスンのご報告その1:2016/3/24-3/27(木-日)アレクサンダー・テクニーク札幌ワークショップ
アレクサンダーテクニーク教師かわかみひろひこのレッスンの勧め
アレクサンダーテクニーク教師かわかみひろひこのレッスンは、ヨガの先生やヨガ愛好家の方にもお勧めです。
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