2014年9月23日 公開
自分を観察しようとした途端起こること-アレクサンダーテクニークの視点から
「目は口ほどにものを言い」と日本では言いますが、アレクサンダーテクニークのレッスンで実際に生徒さんの目つきを見ていると、次のことが起こります。
- 自己を観察し始めた途端、目から生気のなくなる(内側を見るような独特な下向き加減になる)。
- 全身が押し下げられ、筋肉が硬直する(頭や腕や脚が胴体に引き込まれ、胴体も潰れる)。
- 立っていても、座っていても、活動していても、意識的に注意を向けないと、全身のバランスが取れなくなる。
- 自律神経の状態があたかも麻酔にかかった状態になり、活動に不向きになる。
どういう人たちに起こるのかというと、ご本人が、自己(の「からだ」)を観察することに慣れていると思っているかどうかに関わらず、ほぼすべての方たちに起こります。
マインドフルネスやヴィパッサナー瞑想に凝っている方たちにも、レッスンでお会いすることが多いのですが、ほぼ例外なく、上記の変な目つきをされます。
こういうことは、楽器の演奏や踊りなどの芸事やその他のお仕事の技術について、練習しても苦手なことを上達しない場合にも、よく起こっています。
アレクサンダーテクニークのレッスンで学ぶ、自分を観察するときの意識の持ち方
ではどうすればよいのでしょうか?
アレクサンダーテクニークで求めている自己を観察することは、同時に周囲の環境とともにあること、外界を見ることでもあります。そして、このような意識の持ち方をアレクサンダーテクニーク用語では、意識の統一場と呼びます。
「外側と内側を同時に!? そんなのやりにくいよ。集中できないし」
と思われるかもしれません。
もし現在のあなたのやり方でうまくいっており、満足されていらっしゃるのでしたら、これまでのやり方で構いません。
しかし、もし様々な活動がうまくいっていないのでしたら、自己への注意の向け方を変える必要があります。
そして、新しい方法ができなかったり、できているのかどうかわからない時には適切なアドバイスと訓練が必要なのです。
アレクサンダーテクニークのレッスンでは、教師との1対1の経験からそれ方法を学びます。
私とのレッスンでは、個人レッスンであっても、グループレッスンであっても、対面のレッスンであっても、オンラインのレッスンであっても、ほぼ例外なく、初回のレッスンで自分を観察する方法についてはご教示します。
アレクサンダーテクニークのレッスンで学ぶ、自分を観察する具体的な方法
具体的には、私のレッスンでは人それぞれの適度な視野の広さを学びます。
適度な視野の広さを取り戻すと、横から押されても、倒れにくくなります。高速コンピューターによく喩えられる小脳が、姿勢を自動的に制御してくれるようになるからです。
いわゆる地に足が着いた状態、重心が適度に下りた状態になります。
この状態は、重心を下ろそうとして、全身の筋肉が硬直して倒れやすい状態になることではありません。
同時に次のことが起こります。
- 目が好奇心を取り戻して、表情が魅力的になる。
- 全身が伸びやかになる。
- 自律神経の状態が活動に適した状態に近づく。
アレクサンダーテクニークの学校の内部リンク
図解で明快!? アレクサンダーテクニークの原理あるいはアレクサンダーテクニークの注意の質-インスピレーションと繋がる方法
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