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アレクサンダーテクニークの中心的概念の1つである意識の統一場の意味
”unified field of attention”の片桐ユズルさんによる訳語。
自己にだけ注意を払うのではなく、周囲の環境や周囲の人にも注意を払いながら、自己にも注意を向けること。
アレクサンダーテクニークで言うところの「自己」とは、こころ も からだ も含む概念。
アレクサンダ-テクニークの第1世代の教師で、タフツ大学心理学部教授だった、フランク・ピアース・ジョーンズフランク・ピアース・ジョーンズがアレクサンダーテクニークに持ち込んだ概念。
アレクサンダーテクニーク教師のウィリアム・コナブル博士による解説
フランク・ピアースがどのようにしてその概念を思いついたのか、あるいはよそからアレクサンダーテクニークに持ってきた概念なのかは謎である。
しかし自己に注意を払うあまり、注意が内向きになりすぎる生徒さんに注意を促すためであったろうと、ウィリアム・コナブル博士は2017年に語った。
『アレクサンダー・テクニークの学び方』も合わせて参照した。
アレクサンダーテクニーク教師かわかみひろひこの解説
身体感覚あるいは身体意識の乏しい現代人は、私たちの自身(の「からだ」)に注意を向けようとすると、目をつぶったり、伏し目になったりしがちである。しかし、そのようになると、「からだ」の全身を貫くつながりは失われ、は上下で分離し、非常に弱っちくなる。
近年、脳のなかの重要なネットワークが発見され、そのなかのひとつのセイレンス・ネットワーク(顕著性のネットワーク)は、外界の変化と並んで、自己の身体や内面の変化を検出することが分かってきた。
そしてこのネットワークが、セントラル・エグゼクティブ・ネットワークとデフォルトモード・ネットワークを切り替えたり、繋いだりする役割を担っていることが分かった。
アレクサンダーテクニークの初期の教師であるフランク・ピアース・ジョーンズの導入したこの概念は、近年の脳科学上の発見を先取りしていたと言える。
アレクサンダーテクニークの学校のウェブの内部リンク
図解で明快!? アレクサンダーテクニークの原理あるいはアレクサンダーテクニークの注意の質-インスピレーションと繋がる方法