アレクサンダーテクニークはどうやったら日常で使えるようになるのか-深く身体化できるかどうかが鍵!

アレクサンダーテクニークのレッスンで伸び悩んでいる方たちへ

この文章は、次のような方たち、つまりアレクサンダーテクニークのレッスンを受けていて、満足はしt例るけれど、今一つ伸び悩んでいる方たちのために書きました。

  1. アレクサンダーテクニークのレッスンを受けているけれど、なかなか身につかないという方たち
  2. 「からだ」は、楽になったけれど、肝心な演奏や踊りなどの芸事や、施術やセッションなどのお仕事にひとりでは生かせないという方たち

アレクサンダーテクニークのレッスンのレッスンを受け続け、身体(からだ)は楽になったのに、最初の2年間は習い事に逝かせなかった、かつての私

アレクサンダーテクニークのレッスンを受け始めてから、20年以上経過しました。教え始めてから数えても、14年以上経ちました。

学び始めたときの頃を振り返ってみると、レッスンを受け始めた最初の2年間は、どんどん日常生活で身体が楽になっていきました。

それまで特にたいへんだと思っていたわけではなかったのですが、楽になってからたいへんだったということに気づきました。

その一方で、習い事の上達にはなかなか結びつきませんでした。私がアレクサンダーテクニークのレッスンを受け始めたのは、習い事の上達のためだったのに。

アレクサンダーテクニークのレッスンを受け続けて、最初の2年間は習い事に生かせなかった原因

今はその理由が分かります。

活動に突進せず、私たち自身に余裕が与えて(インヒビション)、

行っている活動に沿って最適化するために(ミーンズ・ウェアバイ)、

全身を伸びやかにする方向(ディレクション)を与えること

 

アレクサンダーテクニークのこのプロセスを習い事の練習のために動きのサイクルを細かく分割しすぎたためです。

 

細かく分割する練習も必要でしたが、再び統合して練習することもそれ以上に必要です。

分割したままでいると、いろいろな動きの一つ一つに”意識的”に細かい指示を出す必要があり、それでは全身から戻ってくるフィードバックを反映させながら動き続けることに、到底間に合いませんし、たいへんぎこちなくなってきます。

 

ところがどうやって統合するかについて、当時明確に教えていただけたことはありませんでした。より正確に言えば、その後今日に至るまで、教えていただいたことはありません。

私の場合は、自分で見つけて、自分で身に着けました。

 

具体的な方法は、アレクサンダーテクニークの原理をもとに書いた、拙著『実力が120%発揮できる!ピアノがうまくなるからだ作りワークブック』(ヤマハミュージックメディア)のPart,1の1から5にご紹介させていただきました。ピアノを演奏されない方にもお勧めします。

そして、アレクサンダーテクニークを習い事や芸事や仕事の技術に生かすための鍵になるのは、深い身体化です。深く身体化すると、分割したプロセスが統合されます。

その方法をさらに発展させた方法や、新しい別の方法は、私のアレクサンダーテクニークのレッスンでご紹介します。

アレクサンダーテクニークの鍵は深い身体化

アレクサンダーテクニークの原理を使って、深い身体化が起これば、いったん細かく分割したものを統合するのが容易になります。深い身体化というのは、活動中に全身の感覚がくまなく入ってきて、その感覚のフィードバックを生かしつつ動きの修正がほぼ自動的に行われ(脳の暗黙的システムで行われるため)、動き続けることです。

 

詳しくはアレクサンダーテクニークのプライマリーコントロールは脳でなにが起きているのか-フロー体験(最適な集中力が継続している状態)の類似点をご参照ください。

 

深い身体化が起きたときに、自分自身に対する批判的な、あるいは全否定的なツッコミ(海外のアレクサンダー教師が言うところのジャッジ)は起きません。妙に素(す)に戻ってしまうこともありません。脳科学的にも、そのようなお仕事をする脳の領域(前頭葉上前頭回背外側前頭前皮質)にエネルギーが配分されないことが分かってきました。

 

詳しくはアレクサンダーテクニークのプライマリーコントロールは脳でなにが起きているのか-フロー体験(最適な集中力が継続している状態)の類似点をご参照ください。

 

つまり、インヒビション・ディレクション、ミーンズ・ウェアバイの手順あるいは原理によって、活動と全身の状態にくまなく注意を向けることによって、全身の感覚入力必要出力に脳の処理能力優先的配分され、私たち自身をジャッジする自己意識をつかさどる部位には配分されなくなるのです。

 

アレクサンダーテクニークにたいへん似ている、インナーゲームティモシーガルウェイのいうところの「セルフ2」に悪態をつく「セルフ1」は機能しなくなります。

 

 

インヒビション・ディレクション、ミーンズ・ウェアバイのアレクサンダーテクニークの手順あるいは原理は、そのような深い身体化が起こるように使わなければ、まったく意味がないどころか有害です。

 

アレクサンダーテクニークのレッスンをご受講されるときにも、アレクサンダーテクニークを日常で実践させるときにも、必要なことです。

 

 

最後に注意があります。人によっては、深く身体化すると、関節や筋肉や腱に負担がかかっているのにもかかわらず、痛み違和感を感じなくなることがあります。繰り返されると、「からだ」を壊します。

なぜならば、深く身体化しているときに分泌する神経伝達物質は、麻薬と同じうような作用があるからです。

 

安全に深く身体化するためには、アレクサンダーテクニークのプロセス(インヒビションディレクションミーンズ・ウェアバイ)が必要です。

アレクサンダーテクニーク教師かわかみひろひこのレッスンの勧め

アレクサンダーテクニーク教師かわかみひろひこのレッスンをお勧めします。

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ABOUT US
かわかみ ひろひこアレクサンダーテクニークの学校 代表
第3世代のアレクサンダーテクニーク教師。2003年より教えている。 依頼人である生徒さんへの共感力、課題改善のための活動の動きや言葉に対する観察力と分析力、適確な指示、丁寧なレッスンで定評がある。
『実力が120%発揮できる!ピアノがうまくなる からだ作りワークブック』、『実力が120%発揮できる!緊張しない からだ作りワークブック』(ともにヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス)の著者。
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