アレクサンダーテクニークの射程-日本人のための「からだ」の使い方

アレクサンダーテクニークの射程は西洋文化にとどまらない

アレクサンダーテクニークとほぼ同じものを発見した宮本武蔵先生筆
宮本武蔵先生筆

今日アレクサンダーテクニークと呼ばれている、F.M.アレクサンダー(1869-1955)が発見したテクニークに、私がここまで惹かれて仕事にしたのは(かわかみは2003年に教え始めた)、このメソードが欧米式のトレーニングに収まらない普遍的なものだったからだ。

 

1997年4月に私は古武道の上達のために、アレクサンダーテクニークのレッスンを受け始めた。

 

 

習い事の上達を初めて実感したのは、アレクサンダーテクニークのレッスンを受け始めてから2年半後

しかし、上達の手ごたえをはじめて感じたのは、
1人目の先生のところに1年半通って(彼が日本を離れる夏の数か月を除くと、7日から10日に1回個人レッスンに通った)
その次に先生を変えて、京都まで8か月通って、
その間、夏冬にとうきょうにいらっしゃる教師からグループレッスンを受けて
その後東京での最初の教師養成コースをオーガナイズして、トレーニングを受け始めてから半年経ってからのことだった。

 

実にレッスンを受け始めてから、2年半(上記の足し算をすると、2年半に収まらないのは、同時並行していた期間があったからだ)。

 

それまでも効果を感じなかったわけではない、日常生活が楽になるのは感じていた。しかし、肝心の習い事にはまったく恩恵はなかった。

 

私の生徒さんは驚かれるかもしれないが、これは私が単に呑み込みが悪かったというのではなく、そういうレッスンだったからだ。

 

 

結局のところ、いろいろヒントはいただけても、ストレートに古武道の上達に結びつくためのヒントはいただけない。生徒さんが選んだアクティビティ-課題のある活動や動き-を教えるという教師たちからも、ドンピシャというものはなかった。

 

ところが、アレクサンダーテクニークを学び始めて2年半経ったときに、はじめてアレクサンダーテクニークの効果を実感した。

従来わずかな動きをするのに100以上の指示を与えてもうまくいかなかったのが、すいすい動く。そして、先生のおっしゃることを、従来は言葉通りに受け取って、お稽古の後でノートに書いて、たくさん考えて解釈してお稽古して、そして先生から「人の話をまったく聞かない」「稽古が足りない」と言われ続けていたのだが、その場で理解できることが多くなった。自動翻訳機が働いているという感じ。

 

このとき、身体感覚または「からだ」の感覚に基づく言葉は、身体感覚がひとりひとり異なる以上、人によってまったく意味が異なる。意味が異なる以上、言葉をそのまま私たち自身に適用しても動作不良を起こす。その言葉が働くようになるためには、私たち自身の言葉に翻訳する必要があるということに気づいた。

アレクサンダーテクニークに関する2回目の大きな変化

アレクサンダーテクニークの教師トレーニングを終える寸前に古武道の先生とはお別れすることになった。その後は、先生も兄弟弟子もいないので、ひとりで稽古することになった。それでも、少しずつ小さな発見を続け、教え始めて3年経ったとき、「ああ!」という2回目の大きな変化に気づいた。

 

そのときに、おぼろげながら理解して、今ははっきりとわかっていることがある。

 

それはほとんどのベテランのアレクサンダーテクニーク教師たちが、欧米の文化のパラダイムでレッスンしているに過ぎないとうことだ。

そのなかで、私にとっては、芳野香先生とウィリアム・コナブル博士は、そういったパラダイムを超える可能性をしてしてくださって、深く感謝している。

自分の習い事に生かすために、アレクサンダーテクニークに工夫を加える

武道に活かすために、私のアレクサンダーテクニークの理解をどんどん変えてゆく必要があった。そして、それは生徒さんへのレッスンにもどんどん反映されることになった。

例えば、”半身のディレクション”、”マイナスの手”などは、自分自身の武道の技を探求してゆき、それをアレクサンダーテクニークのレッスンに反映させた成果だ。

アレクサンダーテクニークで日本的身体にレッスンするには工夫が必要

大きな失敗もした

。遠方からお坊様がいらした。若いハンサムなお坊様が、奥様とご一緒に。
「とても首や肩が楽になった」

とおっしゃったが、読経したとき、

「こんな声ではだめだ」
よく通る声になったと私は思ったのだが。。。その方とはそれっきりになった。

 

 

現在全国でご活躍中のある三味線奏者の方がしばらくいらしたことがある。何度目かのレッスンで、全身が解放されたとき、音が広がった。しかし、それはもはや三味線の音ではなかった。 三味線奏者の方も、そのときには、さすがに私も、即座に理解した。

 

音は楽器からのみ出ているのではなく、「からだ」から、身体から出るのだ。

 

思いつきだったが、ビル・コナブル先生の7層のボディマッピングのいちばん下層を使ってみた。演奏が三味線の演奏になった。

 

普通に学んできたようにレッスンしたら、三味線の音ではなくなる、文化の違い、もっと言うと、身体文化の違いというのが確かにあって、そのことをはっきりとはっきり認識したのはその時だった。2008年ころ。

現在も私は和楽器の演奏家の方たちにもレッスンしているし(例えば筑前琵琶の高木青鳳さんの推薦文は筑前琵琶 高木青鳳さんによるアレクサンダーテクニーク教師かわかみひろひこの推薦文に)、日本の武道家や武道愛好家にもレッスンしている。

アレクサンダーテクニークの射程

宮本武蔵-達磨図そして気づいた。アレクサンダーテクニークが射程におさめているのは、欧米人だけでも、欧米の文化だけでもない。現に宮本武蔵先生の「五輪書」にはアレクサンダーテクニークの原理が書かれている! 詳細は五輪書に書かれた、アレクサンダーテクニークの原理に。

 

いま現在これまで学んできた武道とは全く異なる武道を2つ学んでいる。どちらも東洋のものだが、原理が全く異なる。ほぼ同時に学び始めたのは、人生設計を間違えているかもしれないが、まったく異なる可能性があることを知るのは楽しい。

 

そこでアレクサンダーテクニークを使いながら発見したことは、生徒さんのところにも持って帰れるのだ。

アレクサンダーテクニーク教師かわかみひろひこのレッスンの勧め

アレクサンダーテクニーク教師かわかみひろひこは、日本の楽器の演奏や日本の武道やお茶などの日本文化の活動に関する独自の工夫を重ねて参りました。

アレクサンダーテクニーク教師かわかみひろひこのレッスンをぜひご受講ください。

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ABOUT US
かわかみ ひろひこアレクサンダーテクニークの学校 代表
第3世代のアレクサンダーテクニーク教師。2003年より教えている。 依頼人である生徒さんへの共感力、課題改善のための活動の動きや言葉に対する観察力と分析力、適確な指示、丁寧なレッスンで定評がある。
『実力が120%発揮できる!ピアノがうまくなる からだ作りワークブック』、『実力が120%発揮できる!緊張しない からだ作りワークブック』(ともにヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス)の著者。
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