アレクサンダーテクニーク教師が見つけた、運指が自由でない原因
楽器の演奏などで運指が自由にならないことがあります。アレクサンダーテクニーク教師かわかみひろひこが見つけた原因は、4つあります。
- 親指の筋肉、特に伸筋を緊張させやすいから
- 胸から二の腕に向かう筋肉を緊張させやすいから
- 脇の下を押し下げやすいから
- 掌から小指に向かう屈筋が適度に緊張していないから
アレクサンダーテクニークの原理を応用した螺旋のディレクションで、親指の筋肉、特に伸筋の緊張を解く
図の赤いところは、筋肉を過剰に収縮させやすいところです。特に赤丸で囲んだ親指の間接は、手の甲側と手のひら側を同時に収縮させやすいところです。
そのようなことが起こると、親指が固まって動きにくくなり、血行が悪くなります。そして、親指が酸欠・栄養不足の状態になり、違和感の原因にもなります。
加えて、親指にこのようなことが起こると、どうしてか分かりませんが、手のひら側から他の4つの指に向かう筋肉も緊張しやすくなります。
50歳位のリハビリ職の方たちに申し上げたところ、異口同音に、昔はリハビリ職の研修でせ、先輩たちからそんなことを確かに習ったが、最近は教えていないらしいと伺いました。以前は経験に裏打ちされた智慧を伝えていたのに、今はエビデンスがないという理由で教えられなくなったそうです。とても残念です。
親指の筋肉が一斉に緊張した結果、ピアノ演奏の運指や、ドラムの演奏のスティックの扱いや、管楽器の運指や、弦楽器の特に左手の弦を押さえる動きに支障が出ます。何かを書いたり、パソコン作業をしたり事務作業にも支障が出ます。
そのような癖をやめるためには、アレクサンダーテクニークのインヒビションと基本のディレクションと、前腕のラセンのディレクションと上腕(にのうで)の外旋方向のディレクション(後述)が必要になります。
前腕のラセンのディレクションは、親指の伸筋の前腕側の起始から親指の背側の停止までを螺旋方向にイメージすることです。
もし分かりにくい方は、アレクサンダーテクニークの原理を生かして書いた、拙著『実力が120%発揮できる!ピアノがうまくなる からだ作りワークブック』2019年『実力が120%発揮できる!緊張しない からだ作りワークブック』2022年(ともにヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス)をご参照くださいませ。
アレクサンダーテクニークの原理を応用した、二の腕の外旋方向のディレクションで、胸から二の腕に向かう筋肉の過剰な緊張を取る
親指の伸筋の緊張を取るディレクションを思うと、いっしょに二の腕も内側に巻き込みがちになりますので、必要になります。
アレクサンダーテクニークの原理を応用したディレクションで、脇の下の押し下げを防ぐ
もう1つ。管楽器奏者やピアノ奏者の方で、小指がピンと張りやすい方は、肩・肩甲骨・脇の下周辺を下と内側に押し下げていることが多いです。たいていは、肩・肩甲骨・脇の下が解放されると、小指がピンと張ることは少なくなります。
それを防ぐためのアレクサンダーテクニークの原理を応用したディレクションは。胴体の側面を肋骨に沿って、斜め後ろ上に向かうディレクションです。
レッスンのその場でもすぐに改善は見られます。もちろん、日常で継続するためには、身に付けるためのレッスンが必要になります。
もし分かりにくい方は、アレクサンダーテクニークの原理を生かして書いた、拙著『実力が120%発揮できる!ピアノがうまくなる からだ作りワークブック』2019年(ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス)をご参照くださいませ。
アレクサンダーテクニークの原理を応用したディレクションで、掌にある小指の屈筋を適度に緊張する
本やホームページでは未公開の方法です。
そういう事態が長期化しフォーカル・ジストニアになってしまった場合は、改善にさらに時間がかかります。
アレクサンダーテクニーク教師かわかみひろひこのレッスンの勧め
アレクサンダーテクニーク教師かわかみひろひこのレッスンをぜひご受講くださいませ。
レッスンコース
コメントを残す