アクティビティー・ワーク

 アレクサンダーテクニークのアクティビティーワークの概要

アレクサンダーテクニークのレッスンにおいて、生徒さんが選んださまざまな活動、例えばピアノを弾いたり、歌ったり、踊ったり、アロマセラピーのセッションをしたり、空手の蹴りをしたりという活動にアレクサンダーテクニーク教師が言葉と手を使って行うレッスン。

アクティビティー・レッスンとも言う。

活動中の表現力の向上や動きやすさの向上、活動中・活動後の「からだ」の痛みの軽減に役立つ。

筆者がアレクサンダーテクニークのレッスンで行うときには、不得意だったり、苦手だったり、課題のある活動を選んでいただくことが多い。

アレクサンダーテクニークのレッスンとアクティビティ・ワークの位置付け

世界的な潮流で言うと、アレクサンダーテクニークのレッスンは、アレクサンダーテクニーク教師が決めたこと(プロシージャーと呼ばれるテーマを持った手順)をレッスンで行うのが主流である。

しかしながら日本では、アクティビティワークを行うと自称するアレクサンダーテクニーク教師の方が多い。自称することと実際に適切なアレクサンダーテクニークのアクティビティ・ワークを行うことができることとはまったく別義である。

またアクィティビティ・レッスンを行う教師に対して、生徒が拒絶しているのにもかかわらず、アレクサンダーテクニーク教師側がアクティビティ・ワークに固執して説得を試みるなど不適切ではないかという疑問が呈されることがある。

アレクサンダーテクニークのアクティビティ・ワークの歴史

アレクサンダーテクニークの第1世代の教師マージョリー・バーストウが得意としたが、他の第1世代の教師にもアクティビティー・ワークを行う人もいた。

私かわかみひろひこは、2002年第1世代のエリザベス・ウォーカーから、「箱根八里」を歌う時のアクティビティー・ワークを受けた。

とても声が出やすくなり、いつもよりも歌声が響いた。また2008年に渡英してエリザベス・ウォーカーからレッスンを受けたときに、演奏家にレッスンすることが多いと言った筆者に、管楽器奏者へのアレクサンダーテクニークのレッスンのアドバイスをいただいた。

マージョリー・バーストウの弟子のキャシー・マデンによると、A.R.アレクサンダーのアレクサンダーテクニークのレッスンの影響で、マージョリー・バーストウが行ったという(2004年のアレクサンダーテクニークのインターナショナル・コングレスのワークショップで発表)。それと近いニュアンスのことをフランク・ピアース・ジョーンズの弟子のトミー・トンプソン氏も語っていた。

しかし、真相は不明である。

ABOUT US
かわかみ ひろひこアレクサンダーテクニークの学校 代表
第3世代のアレクサンダーテクニーク教師。2003年より教えている。 依頼人である生徒さんへの共感力、課題改善のための活動の動きや言葉に対する観察力と分析力、適確な指示、丁寧なレッスンで定評がある。
『実力が120%発揮できる!ピアノがうまくなる からだ作りワークブック』、『実力が120%発揮できる!緊張しない からだ作りワークブック』(ともにヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス)の著者。
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