3か月に一度のペースで受講させてもらっているかわかみ先生のアレクサンダーテクニークの個人レッスンは、踊る為の身体を得る「鍛える」普段のトレーニングとは異なり、リアルに自分の身体を理解してゆける時間だ。
それは厳しい要求や強制でもなくあくまでも提案という形でその時私が抱えているテーマに対して得心できるまで時間をかけて進められていく。
ワークは単純な動作がほとんどだが、かわかみ先生の言葉はフィーリングだけに頼った曖昧なモノではなく、身体のパーツそれぞれの形状、位置、役割などをデータとして私に伝えてくれる。
また解剖図を見ながら身体を視覚的に捉え立体的にイメージすることで、自分の身体を実感することもできる。
プリエやアンデオールといったバレエを踊る為に不可欠な要素となる動きも、それなりに経験を積めばそのロジックも理解することもできるが、実際それをどのように実践するか(しているのか)という確認はきちんとなされていないことも多い。
かわかみ先生のレッスンでは、そのことを改めて思い返すことができ、私自身に必要なプリエやアンデオールを新たに見つけ出せるヒントをたくさんもらうことができる。
どんなに素晴らしい知識を持っていても、今ある自分の状況(身体)を把握できず、その知識の中で空回りするだけでは、求めているものを形にすることはできない。
そこに向き合わず突き進んでいっても、無駄なコンプレックスをぶら下げるばかりで 自分自身で身体を縛ってしまうだけだ。
かわかみ先生のレッスンでは そんな先入観からくる身体への誤解を解きほぐし、身体本来の働きに立ち戻ることができる。 これからも自分の身体でしっかり踊り続けて行くために、かわかみ先生のレッスンは私にとって大事な時間となっている。
大内田早穂さんプロフィール
リホスタCAP R&S バレエ.アテチュード代表 オドリスト
1988年 岡本バレエスタジオ入所。 岡本泰弘氏に師事。 ソリストとして国内外の公演に参加する。
2001年 リホスタこと R&S バレエ・アティチュードを設立。
大人のバレエをコンセプトとしたバレエ教育、舞台制作を展開するかたわら、 オドリストとして即興をベースとしたライブパフォーマンスや、テクニックやジャンルにとらわれない作品発表をしている。
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