“特別な動き方”を習うレッスンではないところが、アレクサンダー・テクニークの一番面白いところだと思います。
身体がどこでどのように曲がるのか、そして自分が今どのように身体を動かしているのか、かわかみ先生のレッスンを受ける度に新しい発見や、驚きがあり、身体が軽くなり、急に自分の周りをとりまく世界が今までと違って見えたり、時間の流れ方さえ変わって感じたりします。
演奏に関しては、“指がよく動くようになる”というよりか、“うまく音楽の流れに乗れるようになる”ことによって演奏しやすくなるという感じがします。演奏しやすくなれば、練習も楽しいので長時間弾いても疲れにくくなり、音楽の流れを感じやすくなれば、自分のやりたい音楽の方向性もはっきりするので、表現が明確になります。
手が小さいからとか、筋肉が弱いから演奏がうまくいかないと思っている方が多いと思いますし、私自身もそう思っていた時期も長くあり、ひたすら苦しい練習をする日々も過ごしました。演奏家は特別な動きを長時間するから身体を壊すのが当たり前、という考え方も根強くあります。でも本当にそうでしょうか。
音楽は、苦しい思いをするためにあるのではないと思います。
「本来の動きをとりもどす」ことがどんなに重要で神秘的なことか、みなさんも体験されてみてはいかがでしょうか。
辰巳京子プロフィール
国立音楽大学音楽学部器楽科ピアノ専攻卒業。東京コンセルヴァトアール尚美デュプロマコース修了。
在学中に第3回ベストプレイヤーズコンテストにて優秀賞。サントリーホール・ブルーローズにて披露演奏のほか、ポーランド国立クラクフ室内管弦楽団などと協演。
2000年スロヴァキアのドルナ・クルパ・マスタープレイヤーズ国際コンクールにて第3位。ロシア・サンクトペテルブルクにおける「白夜祭」にて“ピアニスト・フロム・ジャパン”に出演。
2003年 フランスのメゾン・ラフィットにおけるイル・ド・フランス国際ピアノコンクール上級の部にて第3位。ポーランドのカメラータ・カルテット、プリマ・ヴィスタ・カルテットと日本公演にて共演。
2004年、2010年ソロリサイタルを開催。“音”自体の美しさを追求し曲の本質にせまるスタイルで文学的、テーマ性をもった演奏会を企画、ソロ活動のほか、伴奏、ピアノデュオ、トリオ、カルテット、クインテット等を国内外のアーティストと共演。
米持隆之、大場郁子、南節子、杉谷昭子の各氏に師事。ピアノ教室「音のある生活」を主宰。
音のある生活☆ホームページはこちらへ。
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