日本にアレクサンダーテクニークを初めて本格的に紹介した片桐ユズルは、初原的調整作用と訳さした。
インヒビションとディレクションを使って癖(くせ)をやめれば自由になることができ、存在力・運動能力・表現力が進歩する。その原動力として、F.M.アレクサンダーが実在するであろうと仮定した、私たちすべての人に備わった、全身と空間と活動を協調させ、伸びやかに活動する能力。
ただし上記の定義は必ずしも多くのアレクサンダーテクニークの教師が同意しているわけではなく、「磨かれたプライマリー・コントロール」と、「さびついたプライマリー・コントロール」というふうに、上記の定義とは若干異なる意味で使うベテランの教師もいる(例えば、リカ・コーエン師など)。
4つのディレクションとプライマリー・コントロールを混同する教師もいる。ただし、ディレクションは与えるものではなく、受け取るものであるという立場に立てば、混同という批判は的外れになる。
プラリマリー・コントロールという概念を強調しすぎることに賛成しないアレクサンダー教師もいる。
F.M.アレクサンダーは、頭部が背骨のいちばん上でバランスすることを、当初プライマリー・ムーブメントと呼んだ。のちに全身に働きにその概念を拡張し、かつ「からだ」だけではなく、「こころ」や霊性をも包括する自己’(SELF)の働きにまでその概念を拡大して、プライマリー・コントロールと名づけた。
関連
HEAD-NECK-BACK relationship(頭と首と背中の関係性)
the coordination of head-neck-back(頭と首と背中の協調)
内部リンク
プライマリーコントロールに関する、アレクサンダーテクニーク教師かわかみひろひこの個人的な考えは、こちらのコラムをご参照ください。
『アレクサンダーテクニークのプライマリーコントロールは、脳でなにが起きているか』については、こちらをご参照ください。