更新日 2014年9月29日
初出 2014年7月16日 Facebook
練習通りに実力が発揮できても、ワクワクしないよ-あるアレクサンダーテクニーク教師の視点
アレクサンダーテクニークを学ぶと「舞台で練習通りに実力を発揮できる」「練習通りに表現できる、演奏できる」という文章がWEBで飛び交っているようですね。
正直ウンザリします。それって、仮にそうなったとしても、想定内のことが起こるだけで、規格化されるだけです。そんな表現は果たして面白いのでしょうか?
舞台で自分でも思っていなかったような表現ができる、それこそが舞台の、本番の醍醐味ではないでしょうか?
そのためには感性のトレーニングが必要になります。
一見遠回りに見えるかもしれませんが、そのためのヒントを書いてゆきます。今日はその第1弾です。
感性を磨くために自然のなかで過ごすことをお勧め-あるアレクサンダーテクニーク教師のお勧め
感性を磨くには、自然のなかで過ごすことをオススメします。
演技の教師として著名なステラ・アドラーさんは言っています。
「いろいろなものを好きになって、感性を豊かにしましょう。海、
空、草花などの自然、天然なものに触れて下さい。映画やテレビか らは、間接的にしか物事が伝わってきません。(中略)
観察するなら、生きているものを選びましょう。機械のような物体は避けて、電球、ラジオ、食器洗浄機はよくない。冷たいし、スケ ールが小さい。それに比べて、自然は雄大です。岩屋花は時間を超 えて存在する。(中略)
そこに存在するだけで奇跡だ、すごいことだと思えるようになって下さい。」(ここまでは『魂の演技レッスン 22 輝く 俳優になりなさい』ステラ・アドラー著 フィルムアート社 52頁を要 約した)
♪♪
また総合格闘技で世界を席巻したグレーシー一族のひとり、カーリ
「こういうきれいな場所で泳ぐと身体にいいし、強くなる」とおし
ゃったそうです(『グレイシー秘伝 最強肉体改造術』佐藤公一箸 徳間書店を参照)。
♪♪♪
麻雀の裏プロの世界で20年間無敗の男と言われた、伝説の雀鬼 桜井章一さんは著作の中で次のようにおっしゃっています。
「私には「変化」を教えてくれる師匠がいる。それは自然だ。
たとえば、私はしばしば海へ遊びに出かけるが、そこでは子供のよ
うに無邪気に遊びながらも、自然にさまざまなことを教えてもらう 。
海を潜っていると黒い岩の陰にタコがいる。岩と一体になって黒くなっているそのタコにあいさつ代わりに手をさしのべると、タコは サッと身を翻して、別の茶色い岩の陰に逃げ込んでいく。見ると、 タコは今度は茶色い岩と一体になって茶色いタコになっている。 これも保護色の一種なのかどうか、タコはそうやって身を守るため
に変化しているのだ。 自然界の中には、こうして変化しているものがたくさんある。自分
お姿を変えるもの、潮の流れや気流に応じて体勢や動きを変えるも の、生きることは変化することそのものだということを彼らは体現 している。 人間だって自然の一部だ。自然の状況、社会や人々の状況の変化に
応じて変わらなければ、そこで行き詰まってしまう」
♪♪♪♪
せっかく自然の中に入っても、なかなか現代人の私たちは自然のリ
個人的には、ブッシュクラフトの日本の第一人者でWAN主催の川口拓さんの講座や、高尾の”つきのわぐま
自然の中で”波紋を出さずに”(動物たちに気配を伝えず、植物たちへの負荷を減らすために)フォックス・ウォークやワイド・アングル・ヴィジョンなどのトラッキングの技術を使うと、自然に溶け込むための1歩となります。
フォックス・ウォークは、体勢を低くして、ゆっくりと歩みます。「からだ」を潰さないようにしないと、膝や太ももや腰に負担がかかり、我慢大会になってしまいます。そうなったら、自然に溶け込むどころではありません(波紋を立てまくって、動植物たちは警戒し始めます)。
ワイド・アングル・ヴィジョンは、視界をパノラマに受け取ることですが、多くの方にとって、なかなか習得するのが難しいようです。
アレクサンダーテクニークは、この2つの技術を身につけるのにとても役立ちます。
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更新日 2014年9月29日
初出 2014年7月16日 Facebook
練習通りに実力が発揮できても、ワクワクしないよ-あるアレクサンダーテクニーク教師の視点
アレクサンダーテクニークを学ぶと「舞台で練習通りに実力を発揮できる」「練習通りに表現できる、演奏できる」という文章がWEBで飛び交っているようですね。
正直ウンザリします。それって、仮にそうなったとしても、想定内のことが起こるだけで、規格化されるだけです。そんな表現は果たして面白いのでしょうか?
舞台で自分でも思っていなかったような表現ができる、それこそが舞台の、本番の醍醐味ではないでしょうか?
そのためには感性のトレーニングが必要になります。
一見遠回りに見えるかもしれませんが、そのためのヒントを書いてゆきます。今日はその第1弾です。
感性を磨くために自然のなかで過ごすことをお勧め-あるアレクサンダーテクニーク教師のお勧め
感性を磨くには、自然のなかで過ごすことをオススメします。
演技の教師として著名なステラ・アドラーさんは言っています。
「いろいろなものを好きになって、感性を豊かにしましょう。海、
空、草花などの自然、天然なものに触れて下さい。映画やテレビか らは、間接的にしか物事が伝わってきません。(中略)
観察するなら、生きているものを選びましょう。機械のような物体は避けて、電球、ラジオ、食器洗浄機はよくない。冷たいし、スケ ールが小さい。それに比べて、自然は雄大です。岩屋花は時間を超 えて存在する。(中略)
そこに存在するだけで奇跡だ、すごいことだと思えるようになって下さい。」(ここまでは『魂の演技レッスン 22 輝く 俳優になりなさい』ステラ・アドラー著 フィルムアート社 52頁を要 約した)
♪♪
また総合格闘技で世界を席巻したグレーシー一族のひとり、カーリ
「こういうきれいな場所で泳ぐと身体にいいし、強くなる」とおし
ゃったそうです(『グレイシー秘伝 最強肉体改造術』佐藤公一箸 徳間書店を参照)。
♪♪♪
麻雀の裏プロの世界で20年間無敗の男と言われた、伝説の雀鬼 桜井章一さんは著作の中で次のようにおっしゃっています。
「私には「変化」を教えてくれる師匠がいる。それは自然だ。
たとえば、私はしばしば海へ遊びに出かけるが、そこでは子供のよ
うに無邪気に遊びながらも、自然にさまざまなことを教えてもらう 。
海を潜っていると黒い岩の陰にタコがいる。岩と一体になって黒くなっているそのタコにあいさつ代わりに手をさしのべると、タコは サッと身を翻して、別の茶色い岩の陰に逃げ込んでいく。見ると、 タコは今度は茶色い岩と一体になって茶色いタコになっている。 これも保護色の一種なのかどうか、タコはそうやって身を守るため
に変化しているのだ。 自然界の中には、こうして変化しているものがたくさんある。自分
お姿を変えるもの、潮の流れや気流に応じて体勢や動きを変えるも の、生きることは変化することそのものだということを彼らは体現 している。 人間だって自然の一部だ。自然の状況、社会や人々の状況の変化に
応じて変わらなければ、そこで行き詰まってしまう」
♪♪♪♪
せっかく自然の中に入っても、なかなか現代人の私たちは自然のリ
個人的には、ブッシュクラフトの日本の第一人者でWAN主催の川口拓さんの講座や、高尾の”つきのわぐま
自然の中で”波紋を出さずに”(動物たちに気配を伝えず、植物たちへの負荷を減らすために)フォックス・ウォークやワイド・アングル・ヴィジョンなどのトラッキングの技術を使うと、自然に溶け込むための1歩となります。
フォックス・ウォークは、体勢を低くして、ゆっくりと歩みます。「からだ」を潰さないようにしないと、膝や太ももや腰に負担がかかり、我慢大会になってしまいます。そうなったら、自然に溶け込むどころではありません(波紋を立てまくって、動植物たちは警戒し始めます)。
ワイド・アングル・ヴィジョンは、視界をパノラマに受け取ることですが、多くの方にとって、なかなか習得するのが難しいようです。
アレクサンダーテクニークは、この2つの技術を身につけるのにとても役立ちます。
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