2012年4月14日(土)に総合表現団体 翠清(すいせい)主催の「音楽プレーヤーのためのアレクサンダー・テクニーク」で講師を務めました。

こちらのお講座にいらっしゃる方たちは、国立音楽大学ご出身の方が多いです。

そのグループをご受講くださいました、プロのサックス奏者の方がご感想をお送りくださいました。ご本人から転載のご許可をいただきましたので、こちらに掲載させていただきます。

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昨日はありがとうございました。

管楽器奏者だと、どうしても腹部や胸部に意識が行きやすく、
お腹に力を入れて上半身を支えろだとか、
胸を張って演奏するだとか、
身体のつくりまでに意識が行かず、中学の部活で先輩や先生から教わったことをマニュアル的に行なうことが多いのです。

しかし、昨日のレッスンで、必ずしもそうではないんだということを気付く事が出来ました。

特に背骨や肋骨に合った姿勢、目から鱗が落ちるようでした。
胸を張るということは自分にとっては、
背骨や肋骨の向きに反する姿勢をとっていたこと、
身体の内部の空間を広く取っていたつもりが狭くしてしまっていたということに気づき、今日は練習で姿勢に気をつけて早速、実践してみました。

まだ、多くのことが消化し切れていないため、大きな変化はまだ感じられないのですが、今後、継続的にレッスンを受けて、改善していくことができたらな、と思っています。

本当にありがとうございました。
今後とも、よろしくお願い致します。

 

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管楽器奏者(だけではなりませんが)の方たちがよくおっしゃる、支えについては、誤解していらっしゃる方たちが非常に多くいらっしゃいます。

管楽器を演奏するときに(あるいは歌うときに)、息を吐きますが、通常の呼吸の際に息を吐くときと異なり、息の量やスピード(や方向)をコントロールする必要があります。

そのコントロールのために、通常息を吐くときと異なり、楽器を吹くときには(あるいは歌うときには)、息を吐くときの主働筋だけではなく、拮抗筋(この筋肉たちは息を吸うときの主働筋です)もある程度緊張させる必要があります。

これが「支え」の解剖学的・運動学的真実です(管楽器演奏の「支え」については、いずれもっと詳細に書こうと思っています)。

ところがこの事実を伝えるときに、指導者の方はご自分の個人的な感覚を言語化して教えることが多く(例えば腰を入れろとか、腹に力を入れろとか、丹田を意識しなさいetc.)、生徒さんたちはそれを自分の身体感覚や言語の文化に翻訳を行わず、そのまま自分自身に適用してしまうことが多いのです。

もちろんそういう伝え方をしても、身体感覚や言葉の文化が近い者同士でしたら、うまくいきます。しかし、残念なことに、身体感覚や言葉の文化が近い、優れた指導者に師事できる可能性はとても低いのです。

 

伝達がうまく行われなくても、概ねうまくいきます。上記のご感想をくださったサックス奏者の方も、すてきな演奏家の方です。これまでも、ご活躍されていらっしゃいましたし、これからもそうでしょう。

しかし、「支え」は演奏の根幹になりますから、そこについて誤解があると、実際には演奏の際の「支え」–演奏の際の全身のコーディネーションをじゃましてしまいます。

その結果、
「からだ」が疲れやすくなったり、
故障しやすくなったり、
倍音が少なくなったり、
音の響きが減ったり。。。

あまり好ましくない状態が引き起こされる可能性が高くなります。

 

これまで教えてくださった先生や先輩たちのご指導を適切に理解するためにも、これからも教えを受け続けるためにも、

アレクサンダー・テクニークは非常に役立ちます。