「今」とは?-ウィリアム・コナブル博士からの学び-2016年10月

2016年10月1日から2日にかけて、京都で開催されたビルさんことウィリアム・コナブル博士のアレクサンダーテクニークのグループレッスンに参加しました。

 

受講する日の朝に、別の分野の先生のリチャードが重い病気にかかり10月半ばに日本で開催する予定だったワークショップがキャンセルになった旨のご連絡があり、自分で思っていたよりもずっとショックだったようです。

 

あるいは、だれかほかの人が教えるグループレッスンに出るのが不得手なのかもしれませんが(これについてはうすうす気づいていましたが)、かなりあがっていたようです。

かつて横浜にお住まいで、現在は兵庫県にお住いの3年ぶりに再会した生徒さんからは、後日「1日目は表情がちっとも動かないし、ものすごくあがっていましたよね」とご指摘をいただきました。

 

ビルさんは、当然そのことにお気づきだったようで、ワークしてくださったのですが、いまひとつうまくいかない。

午後になってから、

ビルさん「そういえば、ひろひこはなにか武道をやっていたね。そうだ! 居合をやっていたんだ。刀はないけれど、それをやってみたら?」

私、始めようとする。

ビルさん「そのときにも、頭がリードして」

何度か行う。その都度、「胸骨も腕の動きの一部だよ」等のアドバイスをいただきました。–新当流系の居合は、納刀のときに、刀を左わきに着けてから、大きく旋回させるがその時の動きについてアドバイスをいただいのたです。。

 

そして、ビルさんは、「今」ということについて語り始めました。

今というのは、

今おこったばかりのこと

今起こっていること

これから起こること

を意味する。

 

そして、

今起こったばかりのことは、さかのぼることによって、はるかな過去に

これから起こることは、彼方の未来に

つなげていくことができる。つまり、今は伸び縮みする。

 

そして、”ここ”についても、同様のことを語られました。

それを聞いて、正座からの”ここ”の受け身で確認してみたくなり、数回行いました。

 

”今”について、適切なアイディアを持っていたら、突然始まる動きはない。とおっしゃったのを聞いて

もう1度行ったときに、何の準備もなく、スムースに瞬時に動くことができました。

 

「準備なくできました」と申し上げたところ、

ビルさん「では先ほどまで何の準備をしていたのだろうか?」

ひろひこ「固める(共収縮する)準備をしたのかも」

ビルさん「あるいは”固定する”準備かもしれない」

 

見るとき、観察するとき、何か変化が起きたときに、固定しないというのもこの2日間のテーマでした。

 

 

通常ビルさんは武道のようなアクティビティを生徒さんがするのを好みません。ですので、初めから行う気はなかったのですが、私の様子が奇妙だったので、元気を出させるために、武道のアクティビティを提案くださったのでしょう。感謝します。

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ABOUT US
かわかみ ひろひこアレクサンダーテクニークの学校 代表
第3世代のアレクサンダーテクニーク教師。2003年より教えている。 依頼人である生徒さんへの共感力、課題改善のための活動の動きや言葉に対する観察力と分析力、適確な指示、丁寧なレッスンで定評がある。
『実力が120%発揮できる!ピアノがうまくなる からだ作りワークブック』、『実力が120%発揮できる!緊張しない からだ作りワークブック』(ともにヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス)の著者。
アレクサンダーテクニーク教師かわかみひろひこのプロフィールの詳細