アレクサンダー・テクニークの伝統的な手順の1つに、セミシュパインという、頭の下に本を敷いて、両膝を立てて横たわる手順があります。

 

アレクサンダー・テクニークは活動中に自分自身や活動への注意の払い方を変えることで、その活動のプロセスや結果に変化をもたらします。

 

その変化は、

表現力の向上だったり、

運動能力の向上だったり、

からだのスタイルがよくなったり、

腰痛や肩こりなどのからだの不調が減ることだったり。。。

 

挙げていくとキリがありませんが、実行するのに特別な時間と場所を必要とせず、いつでも行うことができます。

 

そういうアレクサンダー・テクニークにも補助的な手段として、特別な時間と場所を取って、からだを解放する手順があります。

 

そのなかの1つがセミシュパインの手順です。

 

人間は起きて活動中に、自分自身の重さ(じじゅう)と、自分自身を下に押し下げる癖(くせ)によって、背骨の椎間板という軟骨を圧迫します。
この椎間板は固い椎骨と椎骨とのあいだに挟まれていますが、圧迫を受けることで、髄液という液体が逃げてゆき、縮みます。

 

実は、これは悪いことばかりではありません。

 

椎骨には、血管があり、古い細胞を壊して新しい細胞を作る細胞のリモデリングである、新陳代謝は血液を通して行われます。

 

しかし椎間板には血管がありません。
ではどうやって椎間板は新陳代謝をするのでしょうか?

 

実は自重と押し下げの癖により圧迫されて、隋液が椎間板から出ていくときに、いっしょに老廃物が排出されます。

 

そして、理想的にはよる眠っている時に、自分の体重を支えることから解放された椎間板に栄養(リモデリングの材料)と水分を含んだ髄液が吸収される。あくまでも理想的には。

 

ところが実際には、押し下げの癖は筋肉の不適切な緊張を引き起こすので、眠っても、筋肉が解放されない限り、じゅうぶんな髄液が吸収される事はありません。

 

継続的にそういう状態が続けば、椎間板は老化します。

 

ですので、セミシュパインの手順が必要になります。
この手順により、特に緊張しやすい首や腰のあたりを含む「からだ」ぜ~んたいを解放することができます。

 

もしかしたら、完璧に「からだ」を使えるようになったら、この手順は必要なくなるのかもしれませんが、そうなるまでのあいだ、椎間板が年齢より早く老化することを放っておくことは、私には賢い選択には思えません。

 

では以下に簡単に手順を説明します。

 

固い床の上にヨガマットか毛布を敷いて、「からだ」が冷えないように、地
面が固すぎて背中側が語らないようにして、
頭の下にA5版以上の大きさの厚さ8ミリから12ミリほどの本を
1冊から3冊置いて(呼吸が苦しくならないように、そして首が痛くならないよ
うに)、膝を立てて、毎日15分ほど横たわります。

 

15分後にタイマーをセットされるのがよいでしょう。

 

お昼過ぎから夜眠るまでの間がお薦めです。

 

アレクサンダー・テクニークの教師から指導を受けてから行った方が、より高い効果を期待できますが、そうでなくてもある程度の効果はあります。