北海道のドラム奏者AIさんの4回目のアレクサンダーテクニークのレッスンのご感想

公開日:2009年2月5日

2009年2月1~3日札幌にて開催した、アレクサンダーテクニーク第6回札幌ワークショップのご感想です。

ご本人からは転載のご許可をいただいております。

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今回のアレクサンダーテクニークのレッスンを受けた人たち

H21.2.1~2かわかみひろひこ先生のアレクサンダーテクニーク札幌ワークショップ、グループレッスン及び個人レッスンを受けました。

多分、会場に一番のりし、練習室の前で待っていたら、顔なじみのsaiさん、G部長さん、まやんさんがやってきました。かなり久しぶりにもかかわらず、ついこないだ会ったような気がします。MIXIの恩恵ですね。
僕は先日「できる限りメガネをはずして生活する宣言」をしてしまったので、近くに寄るまで誰だか判別できませんでした。ごめんなさい。
かわかみ先生は近づかなくともわかります、ゴロゴロとカバンを転がす音を立ててきますので。

本日の生徒は、前述の3名と、鍼灸などの施術者の方、マラソンランナーの方、介護技術者の方、デスクワーカーの方、僕の8名でした。いつもより少なめですが、ほとんどの方がアレクサンダーテクニークのレッスンの経験がありました。

アレクサンダーテクニークのグループレッスンの始まり

アレクサンダーテクニークのレッスンは例のごとく始まりました。
例のごとくと書いてしまうほど僕は常連なんだなぁと思いました。

トトロが皆を紡ぐ自己紹介タイム。
毎回ひそかに改訂されているプリント配布。
足先の上げ下げ、足の骨の構造。
膝の曲がるところ。
背骨と頭蓋骨の出会うところ。頭の重心。「デリケ~トにバランス」とは?
目の構造。
etc・・・

5回目ともなると、大体アタマの中にこれらの情報が定着してきます。しかし、知識としてあっても、体験できるかどうかは別、だからこりずにレッスンに通うのです。

最初の足先の上げ下げ。
僕は、左足のみ指が反る(指がフライングする?)くせがあって、それは改善されたと思っていたのですが、この日、中指と薬指がフライングし、「あれっ?!」と思いました。
そうしたら、かわかみ先生が、僕の隣の方に対して「膝の曲がるところは・・・」という話をしていたので、僕もいっしょに思い出しました。すると、指のフライングが改善されました。もしかしたら、膝がスムーズに曲がらないことが、足首が曲がることを阻害していたのかなと思いました。

メガネをはずしたこともあり、目のワークをやりました。
先生のかばんから、なにやら怪しいメガネ。ピンホールメガネ(黒い遮光性のレンズ(?)に小さい穴がたくさん空いている)です。アイ・ボディという本を読んでいたこともあり、気になってはいたのですが、こんなものを用意しているとは・・・。
かけてみてビックリ。おどろくほどクッキリ見えます。隣の方の顔さえ判別できなかったのに、すごいです。
で、Pメガネをかけたまま例の「(硝子体が)上に、後ろに・・・」とはじまると、その声に合わせて、カメラのピント合わせ中のごとく映像が変わっていきます。これはなんだか気持ち良い悪い・・・。
普段、なんとなくしか思っていない眼も、強く思えば、色々なことが起きるんですね。

中学のときに、牛の目玉の解剖をやりました。
眼ってなんとなくもろいイメージがあるけど、それに反して結構頑丈だった記憶があります。外側の膜なんて、かなり力入れないとメスが入らない。水晶体もかなりコリコリと固くて、切断とかできません。硝子体はゼリー以上ナタデココ未満くらいの硬さだった気がします。少なくとも、水のような流れ出すものではない。
こんな眼を動かしている筋肉は、意外にパワフルなんだと思います。

かわかみ先生のレッスンではなぜか恒例になった、四つ組からのくずしや、背中の押し合い。

G部長さんに相手してもらうも、うまくいきません。前回はうまくいったのに・・・。
「まあ、G部長さんが強いからかもしれないな・・・。」と思いましたが、かわかみ先生とも組むことに。そしたら、かわかみ先生の方がより重い!あれれー?

結局、次の日の個人レッスンで、背中を押す方はうまくいくようになりました。しかし、四つ組の方はうまくいきません。どうやら、組んだ瞬間、自分ではなく相手の足に降りてしまうようです。う~ん。

それぞれ独自のワークでは、歌を歌いました。
あがりました。緊張して声が震えるテクニックは「びびラート」と呼ばれています。

高い声を出すということは、甲状軟骨が下に傾いて、声帯ヒダのテンションがあがるということ。高い声を出すときに、下に向かうものもあるというのをはじめて知りました。声帯の構造は意識したことがなかったので・・・。
声帯のことを思うと、顔や喉まわりの緊張が減りました。ブレーキが減った感じ。喉の空間が太いまま(?)音が出る感じがしました。

舌が長くなることを許す。
発音するときに、今までは舌を意識していませんでした。発音が良くなると同時に、喉の解放にもなりました。今日からは、しゃべるときに舌の解放を思ってみよう。
僕は、上あごの前歯が1本だけ内側に生えてしまい、舌の邪魔をしているのです。コンプレックスのひとつなのですが、克服するヒントになるかも?

その他にも、前後の体重移動(太極拳?フェンシング?のやつ??)をしたり、ハンズオンで首や腹部などが色々リードされるのを感じました。リードされたところにたどり着くと、不思議と声が安定しました。

他の方のアレクサンダーテクニークのワークを見ていた感想

Saiさんのフルート演奏とアレクサンダーテクニーク

なんだか、まわりが騒々しかったように感じましたが(笑)、それが良かったのか、音が以前より太く、余裕が出てきたように感じました。
トリルの練習で出てきた、なんとかかんとかチェアー。僕も指を使うワークが多いので気になりました。

まやんさんの乗馬とアレクサンダーテクニーク

僕があばれ馬役になり、バランスボールに乗ったまやんさんを前後左右に引っ張ります。僕は顔はたしかに馬なみに長いですが、あばれ馬ではないと思っているんですけど・・・。
後半の方で、引っ張ろうとしたところ、急激にまやんさんが重くなっ・・・あっ、ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ・・・失礼しました。かわかみ先生と四つ組みしたときの感覚に似ています。組んだ瞬間、「あ、無理。」とわかる感じ。
馬のことはよく知りませんが、手綱を解して騎手の力量が察知されてしまうというのもわかるような気がします。

マラソンランナーの方とアレクサンダーテクニーク

廊下をかわかみ先生と走る姿は、忍者の修行のようでした。忍者見たことありませんが。
後半の方は、動く床の上で走っているかのようなスピード感がありました。音にすると「スススス」とか「ササササ」みたいな。「ドドドド」とか「ダダダダ」ではなくて。
リニアモーターカーみたいな、音が小さくて速いという印象。

介護技術者の方とアレクサンダーテクニーク

同じく走っていました。やはり、音がきれいになる感じ。「するする」走っている感じ。

デスクワーカーの方とアレクサンダーテクニーク

ノートパソコンを打ちます。僕もデスクワーカーなので、画面に引きずり込まれる感じがわかるような気がします。身体を傾けても、頭から坐骨までは長いまま、僕も思うように心がけます。

鍼灸師の方とアレクサンダーテクニーク

背中のマッサージ。
かわかみ先生とワークする度に、レッスン経験豊富な人のような具体的な感想が聞かれたので、すごいお方だと思いました。
いままでと同じ手技をしていながらも、もっと内側に通ると「思う。」下の方まで通ると「思う。」それだけで感触が全然変わってくる。

『思うことには力がある。』

「思う」ことが大事と説いている本はいっぱいありますが、「思う」ことの大切さはわかっても、なかなか効果が実感できないのが現実。それだけに、「思う」ことが曖昧で現実感の無いことだと思われがち。
ところが、ATは「思う」ことの効果がすぐ体験できるのだと思います。 「思う」ことに効果があることを実感できれば、「思う」ことが、とても具体的で、現実的で、合理的で、実践的な方法かわかるような気がします。

G部長さんのタイマッサージとアレクサンダーテクニーク

本場タイで勉強されたそのマッサージ、複雑かつ迷い無く、ゆったり感を与えるその手技は、受け手の方がうらやましいと思いました。
時間の関係で、手技の途中で終了後、
「(身体が)半分だけゆるい~。」
G部長さんは罪な男です。

途中、マントラを唱えながらやっていましたが、もしかしたら、「人力低周波治療器」みたいなもんかなと思ってしまいました。
声帯から発生した振動は、筋肉や骨をとおり、空気を介して、または施術者の身体から直接、受け手の身体に伝わり振動させる。(早い話が共鳴するということ。)また、音程の上下が少なく、一定の周波数を保ち続けるそのマントラは、受け手を、ある一定の周波数モードにチューニングするものかなと思いました。考えすぎ?

そういえば、タイやインドや日本などの伝統民族音楽は、ワンコードだったり、あまり変化が少なく、一定のことを延々と続けるものが多い。
対して、アメリカのジャズなんかは、コロコロとコードやリズムを変えることで、緊張感を演出している。
民族音楽がヒーラーに好まれるのは、もしかしたらそういうことかもしれない。ひょっとしたらあなたも音楽の力によって、知らず知らずのうちに、ある周波数へチューニングされているのかもしれない。

なんてね。

翌日、9時~10時30分のアレクサンダーテクニークの個人レッスン

ジャズのシンバルレガート(チ~ンチッキ、チ~ンチッキという右手で演奏されるリズム)を見てもらいました。
ジャズの演奏をする機会が増えそうなのですが、ジャズを演奏したことがある方はわかると思いますが、1曲で10~15分くらいやることも多く、休むことなく、かつ安定していなければならないのです。

最初に、やっているところを見てもらいました。自分では、割と調子が良いと思いました。

そのあと、昨日うまくいかなかった、人の背中を押すやつをやりました。
最初はうまくいかなかったのだけど、いったん壁に背中をつけて、「背中が広くなって、壁のサポートを受けながら・・・」とやるとうまくいきました。
その後、壁から離れて、「壁は無くなってしまったけれど、背中が広くなって、空気のサポートを受けながら(←僕にとっては重要な言葉だった)・・・」とやると、またもうまくいきました。

そして、またドラムに戻りました。

すると、ちょっと変わりました。背中より後ろの空間の存在を感じました。意識が「いったん後ろに膨らんでから、前に飛んでいく感じ」になりました。上から見るとハート型のようです。(上の画像参照)もしかして、「背中側の空気のサポートを受ける」ことで、サポートを受ける量が増えたのかなと仮定しました。

音色も心なしか明るくなりました。
視界も広くなりました。ジャズバーの壁を見渡せる感じ。

サンバキック(ドッチド、ドッチド・・・というリズムを両足で演奏し続ける)も見てもらいました。これも長時間やると、結構負担がきます。

横たわって、脚を曲げるための筋肉を思い出します。こんなに内側なんだなぁという感じでした。そして、伸ばすときはお尻側。

そして、ハンズオンを受けながら演奏します。まやんさんの乗馬のところでやったものと同じだそうです。
すると演奏時の負担が減りました。返ってくる衝撃をいなしている感じになりました。

さらに、手と足を合わせて演奏します。
手と足のお互いの反動が邪魔しあわなくなった感じ。うまく全身が流れている感じ。
いままで、こんなに手と足がお互いに邪魔していたんだなぁと気づかされました。

アレクサンダーテクニークのレッスン後に便秘が解消

最後に、ドラムと関係ないところで、

「最近、便秘になることがあって・・・。」(お食事中のかたはスイマセン。)

僕は、便秘になると、気が短くなったり、眠れなくなったりします。普段は超快便なので、2~3日でないとかなりやばいです。実は札幌にくる前の日から便秘で、腹の中にはスープカレーが4杯溜まっています。(苦)

(中略)

アレクサンダーテクニークのレッスン終了後、1時間後に便秘が治りました。偶然???

今回のアレクサンダーテクニークのワークショップはこんな感じでした。今回も勉強になりました。

アレクサンダーテクニークのレッスン以外にも、日記に書きたい様々なネタが生まれた2日間でありました。楽しい楽しい2日間でした。

ネタを書き忘れないうちに、次回予告・・・

・レッスンの合間や終了後のアレクサンダーテクニークとは別の話。リラックマとペンギン。
・花畑牧場とホテルと生キャラメル。
・スープカレー。
・いじめられっ子だったことと、それを救ってくれた女性。
・周波数~音と光の関係。

楽しかったともう1回書いてしまうほど、楽しい2日間でした。

次回は、4月だそうです。

AIさんの旅路 目次

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ABOUT US
かわかみ ひろひこアレクサンダーテクニークの学校 代表
第3世代のアレクサンダーテクニーク教師。2003年より教えている。 依頼人である生徒さんへの共感力、課題改善のための活動の動きや言葉に対する観察力と分析力、適確な指示、丁寧なレッスンで定評がある。
『実力が120%発揮できる!ピアノがうまくなる からだ作りワークブック』、『実力が120%発揮できる!緊張しない からだ作りワークブック』(ともにヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス)の著者。
アレクサンダーテクニーク教師かわかみひろひこのプロフィールの詳細