アレクサンダーテクニークを使った上達のための練習法-対象は練習してもなかなか演奏が上達しない人

更新日 2014年10月1日

初出 facebook 2014年6月17日

管楽器奏者の方とピアノ演奏についてアレクサンダーテクニークのレッスンをする

アレクサンダーテクニークを使って階段を上るように上達する以前は地方でレッスンを受講され、2014年4月から荻窪のアレクサンダーテクニークのグループレッスンに熱心に通っていらっしゃる、若い管楽器奏者の方が、昨日はピアノを演奏されました。

それがとてもうまかったので、アレクサンダーテクニークを使ってピアノの演奏のレッスンをした後に

「ピアノの演奏、とても素敵でしたよ」

と申し上げました。

そうしたら、

「副科だからプレッシャーがないし、そうしたら練習が楽しくて、楽しくて、たくさん練習したら、どんどんうまくなったのです。これを管楽器にも広げられたらよいのに」とおっしゃいました。

苦手を過剰に意識して練習してもうまくいかない-あるアレクサンダーテクニーク教師の視点

すでにこの中に答えはあります。

私たちはともすると、苦手なことにすがりつくように練習します

言葉を変えると、苦手だから、どのようになっているのか自分自身を過剰に観察しようとした結果、身体を押しつぶして練習します。

  1. 元々視野が狭い傾向の人が、視野が傍(はた)から見ても、あたかも自分の身体を覗き込むようになっている。
  2. 元々視野が広すぎる傾向のある人が、視野をさらに広くして、外部から受け取る刺激を増やしている。

そのようにして繰り返し繰り返し練習すると、”からだ”が潰れているので、楽器を支えるのが大変になり、指が動かなくなり、呼吸が制限され、どんどん苦手になってきます。

もちろん、練習は必要だし、課題解決する必要はあります。

視点を変えて練習することが大事になります。

苦手を克服するための練習方法をアレクサンダーテクニーク教師が提案

例えば、間違える許可を与えて練習するというのは、多くの人たちが言います。
その際に、例えば視野の狭い傾向の方は、レッスンでよく行う左右上下のパノラマ視野に注意を向けて、演奏中の視界の広さの変化に気をつけてみる。

あるいは、例えば、頭の高さに気をつけながら(途中で目の高さが頭の高さにしていないか気をつけながら)演奏する。

あるいは、今日やった腕や脚のグワグワの空間的広がり(ペリパーソナル・スペース)に注意を向けて演奏する

こういうことを試してください。そしてどういうときに”苦手“が起きて、どのような注意のもとで、”苦手”が起きないのか気がつくことができれば、少なくても1歩前進できます。

。。。語るとそうでもないのだけれど、書くと長いな。。。

大事なのは、単に間違える許可を与えるのではないということ。それだけでは、単なる奇抜なアイディアで終わってしまいます。きちんと身体の使い方の技術的なテーマを持って練習しましょう。

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アレクサンダーテクニーク教師かわかみひろひこのレッスン
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ABOUT US
かわかみ ひろひこアレクサンダーテクニークの学校 代表
第3世代のアレクサンダーテクニーク教師。2003年より教えている。 依頼人である生徒さんへの共感力、課題改善のための活動の動きや言葉に対する観察力と分析力、適確な指示、丁寧なレッスンで定評がある。
『実力が120%発揮できる!ピアノがうまくなる からだ作りワークブック』、『実力が120%発揮できる!緊張しない からだ作りワークブック』(ともにヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス)の著者。
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