この文章は、アレクサンダーテクニークのレッスンを受けているけれど、なかなか身につかないという方や

「からだ」は、楽になったけれど、肝心な演奏や踊りなどの芸事や、施術やセッションなどのお仕事にひとりでは生かせないという方たちのために書きました。

 

 

アレクサンダーテクニークのレッスンを受け始めてから、20年以上経過しました。教え始めてから数えても、14年以上経ちました。

レッスンを受け始めた最初の2年間は、どんどん日常生活で身体が楽になっていきました。

それまで特にたいへんだと思っていたわけではなかったのですが、楽になってからたいへんだったと言うことに気づきました。

 

その一方で、習い事の上達にはなかなか結びつきませんでした。私がアレクサンダーテクニークのレッスンを受け始めたのは、習い事の上達のためだったのに。

今はその理由が分かります。

活動に突進せず、私たち自身に余裕が与えて(インヒビション)、

行っている活動に沿って最適化するために(ミーンズ・ウェアバイ)、

全身を伸びやかにする方向(ディレクション)を与えること

 

アレクサンダーテクニークのこのプロセスを習い事の練習のために動きのサイクルを細かく分割しすぎたためです。

 

細かく分割する練習も必要でしたが、再び統合して練習することもそれ以上に必要です。

分割したままで居ると、いろいろな動きの一つ一つに”意識的”に細かい指示を出す必要があり、それでは全身から戻ってくるフィードバックを反映させながら動き続けることに、到底間に合いませんし、たいへんぎこちなくなってきます。

 

ところがどうやって統合するかについて、当時明確に教えていただけたことはありませんでした。より正確に言えば、その後今日に至るまで、教えていただいたことはありません。

 

しかし、ウィリアムコナブル博士のレッスンが、大きなヒントにはなりました。

 

アレクサンダーテクニークの原理を使って、深い身体化が起これば、いったん細かく分割したものを統合するのが容易になります。深い身体化というのは、活動中に全身の感覚がくまなく入ってきて、その感覚のフィードバックを生かしつつ動きの修正がほぼ自動的に行われ(脳の暗黙的システムで行われるため)、動き続けることです。

 

詳しくはこちらをご参照ください。

 

深い身体化が起きたときに、自分自身に対する批判的な、あるいは全否定的なツッコミ(海外のアレクサンダー教師が言うところのジャッジ)は起きません。妙に素(す)に戻ってしまうこともありません。脳科学的にも、そのようなお仕事をする脳の領域(前頭葉上前頭回背外側前頭前皮質)にエネルギーが配分されないことが分かってきました。

 

詳しくはこちらをご参照ください。

 

つまり、インヒビション・ディレクション、ミーンズ・ウェアバイの手順あるいは原理によって、活動と全身の状態にくまなく注意を向けることによって、全身の感覚入力必要出力に脳の処理能力優先的配分され、私たち自身をジャッジする自己意識をつかさどる部位には配分されなくなるのです。

 

アレクサンダーテクニークにたいへん似ている、インナーゲームティモシーガルウェイのいうところの「セルフ2」に悪態をつく「セルフ1」は機能しなくなります。

 

 

インヒビション・ディレクション。、ミーンズ・ウェアバイの手順あるいは原理は、そのような深い身体化が起こるように使わなければ、まったく意味がないどころか有害です。

 

レッスンをご受講されるときにも、日常で実践させるときにも、必要なことです。

 

 

最後に注意があります。人によっては、深く身体化すると、関節や筋肉や腱に負担がかかっているのにもかかわらず、痛み違和感を感じなくなることがあります。繰り返されると、「からだ」を壊します。

なぜならば、深く身体化しているときに分泌する神経伝達物質は、麻薬と同じうような作用があるからです。

 

安全に深く身体化するためには、アレクサンダーテクニークのプロセス(インヒビションディレクションミーンズ・ウェアバイ)が必要です。

 

 

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2017年9月30日(土)から10月1日(日)にかけて、アレクサンダーテクニークのベテランの教師で、ボディマッピングの発見者のウィリアム・コナブル博士ビル・コナブル博士)の一般向けのグループレッスンをします。コナブル博士はチェリスト指揮者でもあります。

一般向けとは、教師や教師養成コースに在籍している人ではない方たちです。

詳細はこちらに。

 

 

10月2日(月)、ウィリアム・コナブル博士による、教師&トレーニー向けの講座を行います。

詳細はこちらに。