アレクサンダーテクニークで言うところの癖(くせ)とは亡霊のようなものです。

リライトの上再掲載 2014年12月25日

初出 mixi 2007年12月7日 0時間7分

アレクサンダーテクニークの生徒さんから、なにかをするときに癖が出るのは、その行為をしたくないからではないかという質問をいただく

アレクサンダーテクニークで言うところの癖とは亡霊のようなもの
アレクサンダーテクニークで言うところの癖とは亡霊のようなもの

先週新潟で3回目のアレクサンダーテクニークのグループレッスンをしました。そのときに参加者の一人の方から次のようなご質問をいただきました。

「立ったり、座ったり、歩いたり、あるいは演奏したりするときに、自分自身のじゃまをしているとしたら、本当はそれをしたくないのではないか?」

あっ! それって頭で考えた架空の心理学ですね。そういうふうに考えてしまうと、身動きが取れなくなって、不自由になってしまうのです。
もしおっしゃるようなことが真実だったら、すべての近視の人は、遠くを見たくないから近視になったことになる。。。

アレクサンダーテクニークの生徒さんの質問に対するかわかみひろひこの答え

その方は、実際にアレクサンダーテクニークのレッスンを受けて、「からだ」が自由になったり、演奏のパフォーマンスが向上したりした後にも、同じ質問を繰り返されるので、注意深く次のように答えました。

「すべての癖(くせ)にはそれが生じる正当な理由がありました。それは痛みだったり、怪我だったり、事故だったり、虐待だったり、恐怖だったり、悲しみだったり、忙しさだったり。。。なにかだったかもしれません。

そして原因が去った後に、ちょっとギュッと固めて、自分自身の行為を邪魔(じゃま)したり、あるいはそこに存在していること自体にじゃまになる癖(クセ)が残ってしまった。

言ってみたら、亡霊なのです。その亡霊は手放してもよいじゃないですか?

演奏のときにうまくいかないから、演奏したくないんだとは思わないほうがよいですよ。それって解釈で話を複雑にしているだけで、なんの解決にもつながりませんから」

分かってくれたのならよかったのだけど、どうだったでしょう?

アレクサンダーテクニークの学校のメルマガ

アレクサンダーテクニークの学校のメルマガ登録へ

アレクサンダーテクニーク教師かわかみひろひこのレッスン
アレクサンダーテクニーク教師かわかみひろひこのレッスン

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUT US
かわかみ ひろひこアレクサンダーテクニークの学校 代表
第3世代のアレクサンダーテクニーク教師。2003年より教えている。 依頼人である生徒さんへの共感力、課題改善のための活動の動きや言葉に対する観察力と分析力、適確な指示、丁寧なレッスンで定評がある。
『実力が120%発揮できる!ピアノがうまくなる からだ作りワークブック』、『実力が120%発揮できる!緊張しない からだ作りワークブック』(ともにヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス)の著者。
アレクサンダーテクニーク教師かわかみひろひこのプロフィールの詳細