更新日:2006年4月1日

公開日:2004年1月25日

アレクサンダー・テクニックに関するよくある質問とその回答です。

Q.アレクサンダー・テクニックとは、一言で言うとなんなの?

A.心身の再教育のメソッドです。自分自身を制限している思い込み・癖(自分自身をじゃまする動き)からの解放と自分自身への回帰のプロセスを学びます。

 

Q.ええっ? アレクサンダー・テクニックって、なにかやってもらうものではないの?

A.いいえ。私たち自身が主体的に取り組みます。

ガイド(教師が行うことは、生徒さんが行為するときに、反射的に行っている 思い込み・癖をやめて行くことができるようになるための手助けです。

 

Q.自分自身でできるようになる仕組みを教えて! うまくいくときの感覚を憶えるものなの?

A.いいえ。感覚は、変化が起きる前と変化が起こった後の違いを認識するものです。いつもなにか行為する前の状態は違っていますから、当然その変化は異なりますし、その変化のフィードバックとしての感覚は当然異なります。
また、感覚は評価と結びついていることが多いのですが、これは『思い込み』と言った方が分かりやすいかもしれません。たとえばこんなふうに立っているのは生意気に見えないかとか、姿勢がものすごくわるく見えるのではないかというもの。これらの評価は、だからもっと小さく縮まっていようとか、だからもっと胸を張ろうというアイディアを生み、実際にそのようにしてしまうのです。

 

だから、特定の感覚を憶えて、それをガイドとして使うことはあまり役に立ちません。
使うのは、あるアイディアです。このアイディアは、人によって異なります。ちなみに英語ではthinkingと言います。 宮本武蔵が『五輪書』に記しているアイディアは こちらをご参照ください。

 

しかしながら、感覚がまったく頼りにならないというのも違っていて、例えば「あれっ、いま何か力み過ぎだなあ」という気づきは、状況を変えるきっかけになります。

 

Q.どのようにして、自分自身を害する動き(癖)を身に着けたのでしょうか?

A.いろいろな原因が考えられると思います。
昔、怪我・故障・不調をかばった経験。
家庭教育(子は親のまねをしながら学習する)・学校教育の成果
初動に負荷がもっともかかる。
しかし、原因を探ることは重要ではありません。今からすべてを変えられるからです。

 

Q.どのようにして、自分自身に有害な癖をやめていくことができるの?

A.まず、ご自分自身に気づくことです。目覚めていることです。

 

Q.アレクサンダー・テクニックは、レッスンを受けずに、本を読んで独習可能なものなの?

A.率直言って、無理だと思います。なぜならば、大事なことは知識を増やすことではなく、より自由になることですので。
ご自分の動き・行為のなかで、ご自分自身がなにをしているのかということに気づくことから始め、そして、いつもそこに戻って、そこから始める。そして、徐々にご自分のやりたいことに有害な動きに気づいていき、有害な動きをやめていく。このプロセスをまったくひとりで学習することを前提に書かれた本はありません。
しかしながら、教師からレッスンを受けずに、アレクサンダー・テクニークの原理を実践している人たちはいると思います。けれど、その人たちは、おそらく『アレクサンダー・テクニック』の本を読んだことはないでしょう。

 

Q.芸は自分で磨くもので、こういうメソッドを学ぶことはズルいのではないの?

A.もちろん芸は自分自身で磨くものです。
でも、完全に自分自身だけで誰からも学ばずに自得できたものがあったでしょうか? ないはずです。人から教えていただいたり、だれがやるのを見たり、本で学んだり、そういうことを糧にして自分自身で気づいていったはずです。
アレクサンダー・テクニックもそういう糧の1つだと思ってください。確かにこのメソッドを学べば、学習スピードは高まります。でも自分自身の脚で歩いていくことには変わりません。
また、アレクサンダー・テクニックを学んだからと言って、ご自分自身やご自分自身の学んできたものや師匠たちを貶めることにはなりません。

 

 

 

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