レッスンを熱心にご受講くださっている、ボサノヴァのフルート奏者大久保はるかさんによる、日本フルート協会会報に掲載されたアレクサンダーテクニークのレッスン・レポートその5です。 大久保はるかさんのご厚意により、転載させていただきます。

 

引用元 日本フルート協会会報 No.235 2012年12月号

 

フルートとアレクサンダーテクニーク5

日本フルート協会会報2012年12月25日号No.235 が発刊されました。以下、大好評!(・・・自分で言うなって・・ハハっ・・・)連載中わたくし大久保のレッスン受講記録です。

 

かわかみ先生の註釈1は、図表になっているのですが、当ブログでは再現できないので、少し読みにくいと思われます。詳しく内容を知りたい方は、直接「アレクサンダーテクニークの学校」までお問い合わせ下さい。

 

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《 フルート演奏における身体コンディション調整とアレクサンダーテクニーク 5 》

大久保はるか (No.5357)

【9月24日 グループレッスン】


この日の受講者は6名。6人全員がミュージシャン、という珍しく、また楽しい集まりとなった。楽器は、ピアノ2名、声楽、打楽器、トランペット、そして私フルート。

 

今日の自分のテーマは、『本番での緊張(註1)について』。

 

私「当たり前の話ですが、普段の個人練習とステージ本番では、状況が大きく違います。いつもは難なくこなせていて、さほど問題視していなかった箇所が、本番に限ってぶれてしまったり、よろけがちになります。そして、そうなりかけた時、心が動揺してしまい、その先のフレーズから全部崩れてしまう、その後嫌な気持ちをずるずると曲の最後まで引きずってしまう事があります。何か対処法はないものでしょうか?」

 

私「本番は緊張を伴うので、普段の練習時のようには上手く行かない、いつも通りの力は発揮できないものである。その事自体は納得しているつもりです。ただ、そうなりかけた時に動揺したくないと思うのです」

 

と、このように申し上げて、先日のリハーサル中、その先の演奏に支障が出る結果を導いてしまったフレーズを演奏。高音域、中音域、低音域、と、短前打音付きの短い同フレーズですばやく行き来しながらリピートするフレーズ。

 

「特に、緊張すると低音域が鳴りにくくなって、音質もぼやけることがあります。昨日のリハーサルでは、低音域のぼやけ方が余りにも酷かったので、そのことに動揺してしまいました。そうして、そこに気持ちが踏みとどまってしまい、その先に待っているフレーズからすべて崩れ落ちてゆくようにミスを重ねてしまったんです。」

 

先生「特に本番日当日についてですが、直前のざわざわした気持ちを少々落ち着かせるためには、以下の方法などいかがでしょうか。ステージ直前に、ご自分の手のひらを太ももの付け根のあたりに軽く置き、自分の両太ももの長さ、広がり、奥行きを思い出してみる。今度はお尻を横から触れ、斜めに傾くようにデザインされている骨盤全体、を思いやってみる。今やってみましょうか。」

 

言われた通りに行ってみると、太ももやお尻に触れた自分の手のひらのぬくもりを通して、少し気持ちを落ち着かせることが出来た。

 

実はこの日『昨日のミステイクについて、人前であれこれ語る自分』に対しても、私はとても緊張していた。私は緊張すると妙にフワフワと浮き足立ってしまう。大げさな言い方をすると、『緊張すると脚がなくなってしまう』のだ。

 

そのような時、「脚はここにあるよ」「骨盤はここにあるよ」と思いやってあげることによって、落ち着きを取り戻せる、ということなのか。

 

先生「それでは、もう一度演奏してみてください」

 

・・・・・あまり何も考えずに先と同じように演奏したつもりが、出てきた出音は何故かその音量が1.5倍位上がっていたので自分でびっくりしてしまった。音質も高、中、低音、と三者がきれいに整っていた。

 

私「上手く言えませんが、一度目と二度目では、演奏中の自分のイメージ、出音のイメージが大きく異なりました。

 

一度目に演奏した時、出音のイメージとして、高音域→部屋の上の方に響く、中音域→部屋の真ん中ら辺りに響く、低音域→部屋の下の方向に向かって響く、と、三者別物として捉えているような所がありました。

 

そして個々の出音に対して、自分の意識上でいちいち追いかけてしまう、「上」「真ん中」「下」と、いちいち忙しく音にくっついていってしまっているような感じでした。

 

自分自身の落ち着きを取り戻してから行った二度目の演奏時では、『自分自身はいつでもどこでも低い所にどっしりと存在している』というような意識に変りました。フルートの音で言えば、いつ何時も低音域のところにゆったり、どっしりと存在している、といったイメージ。そうしておけば中音域、高音域については、低音域の広がりの延長線上、低音域の跳ね返りのみでラクに演奏出来るのかも、と思いました。」

 

【9月26日 個人レッスン】

私「アレクサンダーテクニークのレッスンを受講するようになったお陰で、長年苦しんでいた肩こりを解消することが出来ました。ただ、その代わりに、と言いますか、最近腰痛が出てきてしまいました。腰痛というのは、今まであまりない経験なので困っています」

 

先生「今、もありますか?」

 

私「はい。先ほどイスにすわった時に、腰が痛いな、と思いました」

 

先生「腰痛(註2)は、股関節からなんですよ」

 

私「えっ?!!」

 

その後、イスにすわって両膝を軽く開いたり閉じたりしながら、立ち上がったり、すわったりする、というワークを行う。このワークは、股関節周辺の筋肉を解放するワーク。過去にグループレッスンを受講した際、ナレーターを職業にしている方がいらっしゃり、その方へ「声が出やすくなるワーク」として勧めていたことで記憶している。

 

その時には『ナレーション、という特殊な声を出すことを専門とする人だけに効き目があるワーク』として自分の中でインプットされていた。これが、今の私のようなただの腰痛にも効くオールマイティなワークだったとは・・・・驚きである。とかく我々は、何かに付けて股関節を固めてしまう習慣がある、ということなのか。

 

その後、再度イスにすわり、自分の片方の手で膝に触れ、もう片方の手で太ももの付け根に触れる、そして太ももの骨や骨髄、筋肉の層、皮膚、のことを思ってみる、というワーク(註3)を行う。

 

最初、右脚に対して行い、右脚のみポカポカしてきて気持ちがよくなってきたので、その調子で左脚に対して行おうとしたら、右と同じような感覚がこない。これには焦った。

 

私「あれ?すみません。右のようには上手く行きません。何故でしょうか?膝から太ももの所までの骨の長さに対してのイメージが出来ません・・・・太ももの骨が短く、まるで膝から20cmぐらいの所までしか、存在していないかのような、変な感じです」

 

私「・・・・!わかりました!私、過去にフルート練習中に左脚の血管が切れ、膝に血液がたまり、1ヶ月ほどギブス生活を送ったことがあります。多分その時の左脚の動かしにくさから、変なイメージを持ってしまっていることに原因があるのかもしれません」

 

先生「そうでしたか。そういった事故後、ご自分のからだに対する身体地図(註4)が変わってしまうことは大いにありますよ」

 

そして、今度は先生が私の左脚、膝と太ももの付け根の辺りをハンズ・オン。

 

私「あれ?そうか!今度は左の大腿骨(だいたい骨)の長さをきちんと思い描くことが出来ます。変な言い方ですけど、意外と長いんですね、私の左脚って」

 

先生「怪我や事故などで、自分の身体地図が現実の身体とは異なるものに変わってしまうことがよくあります。その場合、再び地図を現地に合わせる必要があります。」

 

・・・・そして、気がつけばその日の腰痛は消えていた。

 

【10月10日 個人レッスン】

先生が私の顔をみるなり、「今日、もしかして疲れていますか?」

 

私「はい・・・・。つい先日、大阪と名古屋公演を終え、地元横浜に戻ってきたばかりでして。一昨日の名古屋遠征は、車で長距離移動しました。私は長時間車に乗るということに慣れていないので、そのせいで多少の疲れが出てしまっているのだと思います」

 

先生「疲れる、とおっしゃいましたが、乗り物に疲れるのですか、それとも同乗者など人に疲れるのですか?」

 

私「単純に乗り物に長時間乗った、ということに疲れているだけだと思います」

 

先生「車のシートは後ろに沈み込んでいるため、長時間すわることによって股関節の柔軟性が失われがちなんですよね」

 

私「(またしてもテーマは)股関節ですか!実はツアー中は忙しかったこともあり、アレクサンダー・テクニークの事はあまり考えていませんでした。今日レッスンに来て、ものすごく久しぶりに『股関節』という言葉を聞いたような気すらしています・・・・」

 

その後、立って肩幅程度に脚を開き、左右後ろにゆっくりと振り返る、というワークを行う。かわかみ先生のレッスンでは、レッスン冒頭で取り入れられることが多い。

 

先生「振り返った時、左右での違いや、その他何かご自分で気がつかれることはありますか?」

 

私「・・・・?このワークは、自分の中ではさほど問題なく感じるワークだと考えてきたのですが、今日に限っては、何か違います。なんでしょう?振り返る時にやたら腹筋が引っ張られてよじれてしまうような・・・・」

 

先生は私の背後から首と頭のあたりをハンズ・オン。ハンズ・オンされた瞬間から、自分の意識の方向性が変った。それまでは『よじれて、なにやら気持ち悪い腹筋』にのみ着目する自分だったが、ハンズ・オンされることによって『首と頭の関係性』へと注意の方向性転換を促されるような感じ。

 

そして、再度同じ動きをしてみると、不思議な事に腹筋のよじれは一切なく、振り返る距離も増して、より後ろに振り返ることが出来た。視野もより高い所に広がり、まるで自分の身長が高くなったかのような感覚を持った。

 

先生「更にもうひとつ。股関節の位置について。『股関節はどの辺りにありますか?』と質問されてご自分で指し示す皮膚の表面がありますね。実際は、皮膚の表面よりずっと奥に位置しています。ですので、『奥、奥』と思いながら指し示しつつ動いてみてください」

 

そのようにしてみると、自分の動きの可動範囲がさらに広がり、柔軟性も増したことが確認出来た。

 

【10月24日 個人レッスン】

先生「先日、ウィリアム・コナブル博士のレッスンを受けてきましたよ。すごく良かったです。大久保さんにも是非受講していただきたかったのですが、たしかお忙しかったのでしたよね?」

 

私「そうです。残念でしたが、丁度名古屋ツアー日程と重なっていて受講出来ませんでした」

 

先生「ビルさん(ウィリアム・コナブル博士の愛称)がおっしゃるには、『腕の始まりは鎖骨から、といわれているが、僕は最近思うんだ、腕の始まりは胸骨からなんじゃないか』って。」

 

私「??なんですって?」

 

『腕』とは、二の腕(上腕)と肘から先(前椀、手)のみを指すのではなく、『鎖骨』『肩甲骨』も腕の一部、と考えましょう、というような話は聞いたことがあるが、胸骨って・・・・?

 

私「あれ?すみません・・・胸骨って、喉仏のすぐ下からみぞおちまでの縦長の骨のこと、ですよね?で、喉仏のすぐ下のところ辺りに、鎖骨との接点(関節)があって、鎖骨はそこから動いている。」

 

先生「はい、そうです。それでですね、今度は『胸骨』について考えてみます。胸骨は呼吸と共に動いています。どのような動きかというと、全体が「前と上」に出たり「後ろと下」に戻ったり、というような動きです」

 

と、おっしゃり、先生オリジナルの資料集の中から該当する箇所を解剖図で確認。

 

・・・・はっとする気づきがあった。

 

私「呼吸に伴う胸骨の動きについて、ですが、今まではなんとなく、胸骨下方、みぞおちのちょっと上ぐらいの所では、呼吸に伴なって多少前に出たり、後ろに引っ込んだりしている、という感覚はありました。ですが胸骨上方は、いかなる時も全く微動だにしていないような感覚でいました。そのイメージが間違えている、ということなんですね!!」

 

胸骨と鎖骨は関節でつながっている。ということは、呼吸時の鎖骨は連動して多少前後上下に動いている。鎖骨は腕構造の一部である訳なので、『腕の始まりは胸骨から』と考えてみると、何か良いことがあるカモ?など、そういう発想法なのか。

 

私「なんだか、急に喉のあたりがラクになって、今しゃべっている声が出やすく、呼吸も楽になっています。この勢いでフルートを吹いてみます」

 

・・・・・冒頭の音から、余りに予想外の良い音が出てしまい(?!)驚いた。

 

※次号、連載第6回(最終回)は、アレクサンダーテクニーク教師かわかみひろひこ氏との対談です。インタビュー形式にてアレクサンダーテクニークにまつわるお話を色々とお聞きしようと思います。こんなことを聞いて欲しい、というようなリクエストがございましたら、私大久保はるか宛 lulu@haruka-okubo.com に、どうぞお気軽にご連絡下さいませ。

 

【かわかみひろひこ氏による註釈】
(註1)本番での緊張について
「本番では大きなの仕事をしなければならないから、アドレナリンやノルアドレナリン等が分泌される。そして、からだがいつもと異なる状況になる。そのときに“私緊張しちゃった”と慌てたら、すべてがうまくいかなくなる。そうではなくて、“ああ、私自身のからだが本番の用意してくれているんだ”と思えばうまくいくのだ」と私のアレクサンダー・テクニークの恩師の一人キャシー・マデン師(ワシントン州立大学演劇学部準教授)は常々語っていた。そして、このことは、最近彼女の教え子のひとりによってホームページ等で紹介されることが多い。
しかし、個人的には同意できない部分がある(ただし、アレクサンダー・テクニークのレッスンでは、—-おそらくフルートのレッスンと同様に—言葉も重要だが、言葉以外の、手から与えられる情報や、教師の立ち居振る舞いや存在自体が与える情報はもっと重要なので、恩師キャシー・マデンさんの言っている内容には不十分な点はあるが、彼女のレッスンはたいへん優れていることを、彼女の名誉のために付け加えておく)。

 

なぜなら、一言に「本番で緊張する」と言っても、発言する人によって、その内容がまちまちだからだ。

 

人によっては、本番前と本番中に、あたかもエネルギーが上に向かって、下に降りてこない感じになることであったり、人によっては、浮足立って足が地面につかない感じだったり、人によっては、本番の1週間前から下痢になる。あるいは便秘になることだったり、その意味している内容は、本当に様々なのだ。

 

「本番で緊張して、うまくいかない」ことを悩んでいる方たちは、ご自分にとって、あまりにも当たり前のその状況を、まず具体的に言語化して把握することが大事であろうと思う。課題が明確になれば、解決できる可能性が高くなるのだから。

 

一般的には次のように言えるので、参考までに記す。
緊張しているのか、それともリラックスしているのかという状態や、感情の基本的な部分を情動という(この用語は、生理学・脳科学・心理学で用いられるが、学問の分野によって、若干定義が異なっている)。

 

そしてこの情動は、直接コントロールできないが、以前より次の3つのものの影響を受けると言われている。
骨格筋(からだを動かしたり、呼吸するのに使われる筋肉)の状態
内臓の状態
体内環境(内部環境):神経伝達物質・ホルモン

 

したがって、活動中に互いに拮抗筋となる筋肉を緊張させることによって、からだを固めることは—アレクサンダー・テクニークで防ごうとする“押し下げ”の癖(くせ)は—、演奏中だけでなく、日常から避けたほうがよい。

 

また、内臓からは神経伝達物質やホルモンが分泌される。特に小腸からは脳とともに多くの種類と量の神経伝達物質を分泌し、また小腸は免疫にも大きく関わっている。
普段はないがしろにしがちだが、いつも働いている内臓たちにも注意を払うことが大事になる。
当然暴飲暴食や夜更かし等は、できるだけ避けたほうがよいことは当然なことながら、食事の内容や睡眠の質にも注意を払ったほうがよい。内臓の調子や体内環境に影響を与えることが明白だからだ。
本番で実力を発揮するためには、個人的には、私も開発にかかわった内臓のボディマッピングのワークはかなりお薦めである。

 

また、内蔵と脳との情報のやり取りは自律神経系を通じて行われるが、最近イリノイ大学の精神医学の教授スティーブン・ポージェスによって、多重迷走神経ポリヴェーガル理論が提唱され、身体教育や心理カウンセリングの分野で注目を集めている。

 

簡単に紹介すると、自律神経系について、従来は交感神経と副交感神経とに分けていたが、ポージェスは次の3つに分け、もっとも新しいシステムで対応できない時に、次のシステムで対応しようとし、それでも対応できないときには最も古いシステムで対応しようとするという学説を唱えている。

 

そして最も新しいシステムで対応するためには、命令や説得はまったく役に立たず、その個人が本当に安心できるように状況を整え、段階的に対応力を養うほかはないと説く。

 

ミエリン鞘を持つ腹側迷走神経系(従来は副交感神経系に分類) 社会的な関わり

 

※表情筋や発声に関与。

 

表情筋は、人とコミュニケーションを取ったり、表現することにも使われるほか、雑踏で聞きたいことを選んで聞くために働く中耳の筋肉も表情筋に含まれる もっとも新しい。 初めの反応-安全を感じているときの反応

 

交感神経 逃げるか戦うか 2番めの反応-極度の危機から比べると穏やでいるときの反応

 

ミエリン鞘を持たない背側迷走神経系(従来は副交感神経系に分類) 凍りつき(死んだふり) もっとも古い。 3番目の反応-生命が脅かされているとき、または生命が脅かされていると感じているときの反応。

 

そして、表現者にとっては、最も新しいシステムで対応するのが好ましいようだ。

 

本番前に「緊張する」場合、その意味することは各人によってそれぞれ異なるが、実際にそれが意味するところを把握するのに、多重迷走神経理論は参考になると思われるので、長くなったが紹介した。

 

アレクサンダー・テクニークがF.M.アレクサンダー(1869-1955)によって発見された時代には、多重迷走神経理論はなかったが、アレクサンダー・テクニークの原理の1つ、インヒビション(抑制)は、自分自身に時間的・空間的な余裕を与えること、自分自身の心身に安全な領域(セキュア・ベース—イギリスの医師ジョン・ボウルビィの造語。彼は心理的なセキュア・ベースを提唱した—)を提供することを意味し、新時代の知見を取り入れながら、じゅうぶんに現代人の助けになりうる。

 

ただし、練習と同じようにできることを目標にしないでほしい。本番では何が起こるか分からないし、それだからこそ、ライブの演奏には命が籠るのだ。

 

参考文献 『内臓感覚(NHKブックス)』福土 審

 

ポリヴェーガル理論について http://www.bodypsychotherapy.jp/articles_005.html

 

『意識とはなにか―「私」を生成する脳 (ちくま新書) 』 茂木 健一郎

 

(註2)腰痛の原因
実際のやり取りでは、健康診断やガン検診を受けて、異常がなかったことを確認している。
そして、大久保さんの場合には、股関節周辺の拮抗筋同士を緊張させているのが、腰痛の原因だったようだ。

 

胃ガンなどの深刻な病気が原因で、腰痛になることもあるので、痛みを感じたら、医師の診断を受けて、深刻な病気がないことを確認する必要がある。

 

なお、整形外科等で、「椎間板が圧迫されているから、あなたは腰痛になって当然」と言われることもあるが、患者さんを納得させるための方便で、実際には痛みとの因果関係は分からないと友人の医師から聞いた。

 

からだの使い方が変わると、しつこい腰痛がとても改善することがあるので、腰痛の方は医師の診断を受けた上で、アレクサンダー・テクニークのレッスンを受けてみることをお薦めする。
ちなみに2008年のBritish Medical Journalには、アレクサンダー・テクニークの腰痛への高い効果に関するエビデンスが掲載された。

 

(註3)

アレクサンダー・テクニークのベテランの教師で、ボディマッピング創始者のウィリアム・コナブル博士考案の7層のボディマッピングの一部。

 

(註4)身体地図
大脳の体性感覚野と運動野に、それぞれからだの地図がある。

 

 

大久保はるかブログ Look To The Sky

 

 

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