最近(ここ数年)、整体の先生や鍼灸師の先生やコンディショニングの先生たちとアレクサンダーテクニークのレッスンをさせていただくことがあります。

 

そういう場合、私はなるべくモデル役の方に—–つまり、彼らの施術を受ける人に—–いらしていただけるようにお願いすることが多いです。

 

モデルはだれでもできるわけではありません。次のような条件を満たしている方たちがふさわしいのです。

 

ア.レッスンを受ける生徒さんとモデルさんとのあいだに信頼関係がある

イ.率直にお互いにフィードバックし合える関係である
ウ.よくセッションに関して理解している人。
できれば同業者。
そうではなくても、今までもモデル役として受けている人が望ましい。
理解していない人だと、やり方を変えなくても、変えても
「気持ちよい」としかおっしゃらないため。

 

そしてそのようなモデルさんがいらしたら、自主練する手がかりが得られます。

 

よく整体の先生や鍼灸師の先生やコンディショニングの先生たちが驚かれることがあります。

 

それは、モデルさんに触れてみて例えば「肩が硬くなっている」と思っていたのに、ご自分自身に対する注意の向け方や周囲の空間やモデルさん注意の向け方を変えた途端(アレクサンダーテクニークでいうところの”注意の統一場”あるいは”意識の統一場”を意図した途端)、近づいて触れるだけで、モデルさんの肩が柔かくなっているということです。

 

「ええ! うそ~」とおっしゃる方もいます。

 

敏感なモデルさんは、「近づかれるだけで、楽になった」とおっしゃることがあります。

 

これって誰かに触れるときだけではなくて、ご自分に触れていただくときもいっしょなのですけれどね。

 

けっして、セッションのあいだに私が言葉と手を使って気をつけていただくことがございます。

 

それは生徒さんである整体の先生や鍼灸師の先生やコンディショニングの先生たちが、ご自分自身の首や肩まわりや股関節周辺を詰めない、そのためにアレクサンダーテクニークを使って、全身に”力の通り道”を開きます。

 

私は個人的に”アレクサンダーテクニークの導力アスペクト”と呼んでいますが(私の造語ですが)、どこかを詰めたら、力の通り道に滞りが生じ、それがモデルさんたちの”構え”につながります。

 

そのようなことが起こると、モデルさんの触れられているところや全身は硬くなります。

 

そして、もう1つ注目する必要があるのは、モデルの方に向かう力だけではなくて、モデルさんから戻ってくる反作用の力です。この力も瞬時に全身に分散できないと、ご自分の「からだ」を傷めます

 

よくある誤解は、アレクサンダーテクニークを使って、整体やコンディショニングのセッションをされると、「深く押せない」「強く押せない」というものです。

 

完全に誤解です。意図の力を使って、モデルさんに深く、あるいは強く力を加えることは容易にできます。

 

しかし、それを高度な技術を高めるのは、きちんとフィードバックしてくれるモデルさんが必要になります。もちろんレッスンの時間内で終るものではありません。

 

自主練も必要です。そしてそのためにもモデル役の方が必要になるのです。

 

 

10月以降のレッスンの予定はこちらに。